一条真也です。
みなさん、良い正月を過ごされましたか?
3日、わたしはLINEやメールで友人たちと近況を報告し合い、また励まし合い、とても心ゆたかな時間を持つことができました。こういうデジタル・ツールも人間関係を良くする力を持っていますが、何よりも大切なのは生身の人間が実際に集うことです。明けて4日、サンレーグループの新年祝賀式典を行いました。
新年神事のようす
一同礼!
玉串奉奠する佐久間会長
わたしも玉串奉奠しました
式典に先立って、松柏園ホテルの顕斎殿で新年神事を行いました。皇産霊神社の瀬津神職によって執り行われた神事には、サンレーグループの佐久間進会長以下、北九州の幹部全員が参加しました。
会長とともに入場しました
そして会場を神殿からバンケットに移して、いよいよ新年祝賀式典の開始です。さまざまな部署から総勢500名以上が、会場の松柏園ホテルに参集しました。わたしは、例年通りに佐久間会長とともに入場しました。佐久間会長は84歳となった今年も元気な姿を見せてくれました。いつまでも会長には元気でいていただき、一緒に入場していただきたいと思います。
勇壮なふれ太鼓
最初は、もちろん一同礼!
社歌斉唱♪
「S2M宣言」の唱和
新年祝賀式典のようす
まず、北九州紫雲閣の緒方支配人による「ふれ太鼓」で幕を明け、人事課の甲木課長による「開会の辞」に続いて全員で社歌を斉唱し、それから福岡東業所の林所長によって「経営理念」および「S2M宣言」が読み上げられ、全員で唱和しました。
「2020年 年頭所感」の会長メッセージ
会長訓示のようす
それから、佐久間会長による「会長訓示」です。
参加者全員に配られた「2020年 年頭所感」にも詳しく書かれているように、佐久間会長は「新たな時代 日本人の幸福を追求して」として、「昨年の即位礼正殿の儀に際して晴れ間がのぞいたように、その人、その会社が行うべきことを遂行しようとするとき、必ず天からの加護が得られます。ゆえに、みなさんには、本年、そしてこれからの新時代に、ともに何事も陽にとらえて、明るく楽しくいきいきと取り組んでほしい。そうすれば、必ず道は開けます」と述べました。
「2020年 年頭所感」の社長メッセージ
訓示の冒頭にみなさんと年始の挨拶をしました
そして、いよいよ「社長訓示」です。
わたしは、以下のような話をしました。
あけましておめでとうございます!
輝ける令和2年をみなさんととともに迎えることができて嬉しく思います。今年は、いよいよ東京オリンピック&パラリンピックの年です。
昨年は改元の年でした
昨年は「平成」から「令和」への改元の年でした。
天皇陛下の御即位にあたり、日本文化の核ともいえる儀式群が斎行されました。10月22日、「即位の礼」の中心的な御儀たる「即位礼正殿の儀」が平安絵巻さながらに執り行われました。11月14日の夕方から15日の夜明けまでは、「大嘗祭」の中心儀式である「大嘗宮の儀」が皇居・東御苑で古式ゆかしく行われました。これは天皇陛下が皇位継承に伴い、一世に一度だけ行う皇室伝統の大がかりな神事です。即位の礼・大嘗祭と一連の儀式を合わせ、「御大礼」とも称されます。
「令和」の時代は「礼輪」の時代!
儀式産業そして儀式文化に携わる者として、いま、この時代に立ち会えた幸運に感謝するばかりです。新しい御代が誰にとっても平穏で、そして儀式の華ひらく時代となることを心より願う次第です。大嘗祭の終わった15日は、全国各地で七五三が行われました。「日本は儀式の国である」と痛感しました。儀式は「礼」を形にしたものです。「令和」の時代は「礼輪」の時代となるように思います。至るところで冠婚葬祭が大切にされ、「おめでとう」と「ありがとう」の声が行き交う社会が実現するのです。
昨年の動きについて
さて、わがサンレーですが、昨年は 紫雲閣および三礼庵が全国で80館を超える中、中核施設である 小倉紫雲閣と 北九州紫雲閣が災害時に予定避難所として使用できるよう北九州市と協定を結ばれるなど新しい動きもありました。各種の新聞、雑誌、NHKニュースでも大きく取り上げられ、サンレーがどれだけ地域にとって欠かせない存在であるかが示されました。「人間尊重」という当社の経営理念のもと、地域貢献にもつながりますし、なにより相互扶助の精神をもとにした互助会の真骨頂でもあります。将来は、他の自治体ともぜひ連携したいです。
セレモニーホールからコミュニティセンターへ!
今年も引き続き紫雲閣の新規出店は続きます。2020年中に90館超、21年で100館になる予定です。わが社は現在、紫雲閣およに三礼庵をセレモニーホールから「コミュニティセンター」へ発展させているところです。「葬儀をする施設」ではなく「葬儀もできる施設」です。現在、「寺院消滅」が叫ばれていますが、従来の「寺院」が担っていたような地域のランドマークであり、人が集う場所を目指したいと思います。
今年は「グリーフケア」の年!
「コミュニティセンター」となった紫雲閣や三礼庵では葬儀以外に、グリーフケアも積極的に実践していきます。悲嘆にくれるばかりではなく、遺族に寄り沿いつつ、悲しみを乗り越えるために読書会や映画鑑賞会、カラオケ大会といった新しいグリーフケアの形を提唱していきます。現在、わたしが副会長を務める一般社団法人全日本冠婚葬祭互助協会と、客員教授を務める上智大学グリーフケア研究所 とがコラボし、グリーフケアの専門資格認定制度を立ち上げ準備中です。わたしがプロジェクトチームの座長を務めまして来年秋には資格認定制度が動き出します。大きなミッションです。
婚活は日本の最重要課題!
いま「寺院消滅」といいましたが、「神社崩壊」という言葉も囁かれています。初詣には多くの人々で賑わうような一部の有名神社の他は、存亡の危機に瀕しているそうです。わたしは、互助会の冠婚施設は、従来の「神社」が担っていたような地域の祭りの場であり、さまざな祝い事が行われる場所であり、さらには婚活の場所を目指すべきであると思います。婚活といえば、現在の日本にとって最重要課題です。
日本の人口を増やしたい!
厚生労働省が昨年12月24日に発表した「2019年の人口動態統計」の年間推計によれば、19年生まれの子どもの数(出生数)は86万4000人で、初めて90万人を割り込んで過去最少となりました。このままでは、日本の人口はどんどん減り続け、国家は危機的状況となります。ぜひ、わが社では、これまで以上に婚活に取り組み、多くの夫婦を誕生させ、日本の人口を増やしたいです。
ラグビー日本代表との縁について
さて、2019年に最も活躍した「令和元年の顔」といえば、なんといっても、ラグビー日本代表の面々です。ワールドカップで初のベスト8入りした奮闘ぶりは、日本中に感動を与えました。じつは、彼らが心の支えにしていたのが、わたしが詠んだ歌であることを最近知って驚きました。「朝日新聞」の元旦の朝刊に出たのですが、わたしが15年前に詠んだ歌が、ラグビー日本代表強化委員長の藤井雄一郎さんの心に響いそうです。
ラグビー日本代表と縁のあった道歌
それは「おそれずに 死を受け容れて 美に生きる そこに開けりサムライの道」という歌なのですが、19年のラグビーワールドカップ(W杯)で8強入りした日本代表は、サムライの美しさを意識したチーム作りをしました。その中心にいた藤井雄一郎強化委員長は、インターネットで検索し、この歌にたどり着いたそうです。かつての武士が身につけていた潔さや謙虚さを教わる気持ちになったといいます。
「サムライ」について語りました
藤井さんが検索して見つけた記事は、「いま甦る、武士道の美学 真のラスト・サムライとは誰か」というもので、2005年10月の社長訓示です。わたしは、そこで「現在の日本は平和を謳歌をしています。一般の人々が日常的に『死』に触れることはありません。そんな中、常に死を見つめ、それゆえ死を意識せずにはいられない紫雲閣のスタッフは、死の呪縛から解き放たれ、生の哲学を得る可能性をゆたかに持っています。つまり、サムライとなりうる。わたしも含めて、ぜひサンレーサンレーの中から多くのファースト・サムライが出現して、礼儀正しい日本、美意識のあるカッコいい日本を再建する礎になれればと切に願っています」と述べました。そして、最後に「おそれずに 死を受け容れて 美に生きる そこに開けり サムライの道」と詠んだのです。
ワンチームで行こう!
そのような経緯でわたしがサンレーの社員向けに詠んだ歌がラグビー日本代表の教化委員長の目にとまり、選手のみなさんを指導する一助になっていたことを知り、わたしは非常に驚きました。そして、大きな感動をおぼえました。やはり、この世は「有縁社会」であることを痛感しました。ラグビーという競技は「ワン・フォア・オール、オール・フォア・ワン」という思想に支えられています。「一人は全員のために、全員は一人のために」と訳されることが多いですが、これは互助会の根本理念である「相互扶助」そのものです。ラグビー日本代表は「ワンチーム」を合言葉に、サムライの精神で頑張りました。わたしたちもサンレーグループというワンチームで頑張りましょう。働く土地は違えど、「こころ」は1つです!
日の本に礼の光を放たんと こころ一つにさらに進まん
元旦、門司にある皇産霊神社で初詣をしました。歳旦祭の前には見事な初日の出を拝みました。わたしは、「やはり太陽ほど偉大なものはない!」と思いました。日本とは日の本、太陽の国です。サンレーとは日の光、太陽の会社です。日はまた昇る。今年こそ、大輪の花、大きな「礼の輪」を咲かせましょう。相互扶助の心と人生を肯定する冠婚葬祭に基づく互助会は永久に不滅です。新しい時代を高い志で切り拓いてゆきましょう!」と述べてから、わたしは「日の本に 礼の光を 放たんと こころ一つに さらに進まん」という道歌を披露し、盛大な拍手の中を降壇しました。
部門別決意表明のようす
「社長訓示」の後は、「部門別決意表明」です。営業推進部の小谷部長代理、冠婚事業部の井口総支配人、紫雲閣事業部の黒木執行役員、MS推進部の松田取締役、企画開発部の石田執行役員、経営管理部の槇ゼネラルマネージャー、財務部の久保田部長、総務部の國行部長、株式会社ハートピアの古庄ゼネラルマネージャー、株式会社クリーンサンジュウの増野支配人、株式会社オラシオンの柿本ゼネラルマネージャーの計11人がそれぞれの今年の決意を表明しました。
玉中本部長から決意表明を受け取る
最後は、「北九州本部長決意表明」として、玉中常務がサンレー北九州全体の今年の決意を力強く表明しました。玉中本部長から決意表明を受け取ったわたしは、「みなさんはサムライですか?サムライとは武士のことです。武士は食わねど高楊枝・・・・・・そして、武士に二言はありません。どうか、いま言ったことは必ず実行して下さい。わたしは、みなさんを信じています」と述べました。
会長から新成人へ記念品が贈られました
壇上で挨拶する新成人
「和のこえ」で締めました
それから、佐久間会長から新成人へのお祝いの品が渡された後、今春に入社予定のみなさんを紹介しました。もうすぐ新社会人となる若者たちの顔は緊張しながらも、キラキラと輝いていました。最後は、全員で手をつないでの「和のこえ」を小谷部長代理が音頭を取り、新年祝賀式典がめでたく終了。「和のこえ」で全員の心が1つになりました。その後、一同礼をしてから、わたしは佐久間会長とともに退場しました。
最後は、もちろん一同礼!
会長とともに退場しました
2020年1月4日 一条真也拝