毀誉褒貶は人生の雲霧なり(佐藤一斎)

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一条真也です。
言葉は、人生をも変えうる力を持っています。
今回の名言は、幕末の儒者である佐藤一斎の言葉です。佐藤一斎といえば、吉田松陰西郷隆盛に大きな影響を与えた人です。


佐藤一斎一日一言

佐藤一斎一日一言


彼の考えに基づいて明治維新がなされたと言ってもよいほどですが、その一斎の言葉に「毀誉褒貶は、人生の雲霧なり。この雲霧を一掃すれば、すなわち青天白日」があります。「青天白日」つまり心に一点もやましいことのない境地に至ることが重要だというのです。正しい気持ちをもって生きれば、何も恐れることはありません。
しかし、周りの評判を気にしてしまうと、自分の判断に迷いが生じます。
それゆえ、毀誉褒貶は人々を戸惑わせる雲霧のようなものであるというのです。

 

一斎は、歴史の流れについても「天の意思も人間世界のあり方も、刻一刻と変化している。それゆえ、歴史の必然的な流れをとどめることはできない。しかし、人間の力ではその流れを早めることもできない」と述べています。彼は、つねに天を意識していたのです。なお、今回の佐藤一斎の名言は、『孔子とドラッカー新装版』(三五館)にも登場します。改元まで、あと38日です。


 

2019年3月24日 一条真也