一条真也です。東京に来ています。
8日の夜、グランドプリンスホテル高輪の「プリンスルーム」を訪れました。全日本仏教青年会第18代理事長の村山博雅師が世界仏教徒青年連盟(WFBY)の会長に就任されることになり、その祝賀会に全互協代表として、儀式継創委員会の浅井委員長と一緒に出席したのです。
祝賀会のようす
村山師の入場
全互協の浅井・儀式継創委員長と
村山師は、全日本仏教青年会第18代理事長に就任した平成23年より、東日本大震災復興支援活動の国際発信にはじまり、連盟における国際交流活動や海外自然災害に対する国際ボランティア活動など、様々な国際活動に尽力してこられました。この度の会長就任は、その類い希なる国際仏教界への影響力と功績が評価されたものだと推察いたします。
村山博雅師とのツーショット
村山師、浅井委員長とのスリーショット
村山師の御挨拶
最後は、万歳三唱で・・・・・・
同連盟の会長職はこれまで、連盟が結成されたスリランカと、連盟本部が置かれるタイ国からのみ選出されてきました。つまり、日本、ひいては大乗仏教圏から連盟会長を輩出するのは歴史上初めてのことであり、村玉師の任期となる今後2年間において、日本が国際仏教界で果たすべき役割は、非常に大きいと予想されます。この日は多くの方々がこの度の就任をお祝いするとともに、村山師の長年の活動へのご慰労、これからの活動に対する激励の祝賀会に集まりました。
「サンデー毎日」2016年8月7日号
わたしは、ブログ「横浜フューネラル対談」で紹介したトークショーで村山師と共演したことがあります。パシフィコ横浜で開催された「フューネラルビジネスフェア2016」で、仏教界きっての論客で知られる村山師と「葬送儀礼の力を問う〜葬儀の本質とは」をテーマに対談させていただいたのです。
村山師は、「萩の寺」として有名な曹洞宗の東光院(大阪府豊中市)の副住職であり、全日本仏教青年会の第18代理事長として活躍されました。2014年には「第1回世界仏教優秀指導者賞」も受賞されている日本仏教界のニューリーダーです。
トークショーの本番前の打ち合わせから、村山老師とは多様なテーマでお話しさせていただきました。わたしは、「無縁社会」や「葬式は、要らない」などの言葉が登場した背景には、日本仏教界の制度疲労にも一因があるように感じています。よく「葬式仏教」とか「先祖供養仏教」とか言われますが、日本の仏教が葬儀と先祖供養によって社会的機能を果たし、また一般庶民の宗教的欲求に応えてきたという歴史的事実を認めないわけにはいきません。
対話の中では東日本大震災の話題も出ました。2011年の夏、東北の被災地は震災の犠牲者の「初盆」を迎えました。この「初盆」は、生き残った被災者の心のケアという側面から見ても非常に重要でした。通夜に始まって、告別式、初七日、四十九日・・・日本仏教における一連の死者儀礼の流れの中で、初盆は1つの大きな節目です。また、年忌法要そのものが日本人の死生観に合ったグリーフケア文化となっています。
今後も仏式葬儀は時代の影響を受けて変化せざるを得ませんが、原点、すなわち「初期設定」を再確認した上で、時代に合わせた改善、いわば「アップデート」を心掛ける努力が必要ではないでしょうか。村山師とのトークショーは短い時間ながら大いに白熱し、仏教と葬儀の未来予想図を描き出し、良い思い出になりました。それにしても、そのときの対談相手が世界仏教のリーダーになられたとは誠に喜ばしく、わたしにとっても光栄なことです。村山師の今後の御活躍を心よりお祈りいたします。
浅井委員長、熊田社長と銀座の路上で
さて、祝賀会ですが、最後は万歳三唱で20時半に中締めしました。まだ時間が早いので、同じテーブルだった阿波弥の熊田社長、浅井委員長ととともに銀座に繰り出し、仏教と冠婚葬祭の「これから」に想いを馳せながら痛飲しました。翌9日に飛行機で北九州に帰る予定ですが、雪が降るようですので、欠航にならないかと心配です。
2019年2月9日 一条真也拝