「サスペリア」

一条真也です。東京に来ています。
30日、打ち合わせの合間を縫って、TOHOシネマズ日比谷で映画「サスぺリア」を観ました。北九州では上映されていない作品です。「エクソシスト」「オーメン」と並ぶオカルト・ホラー映画の名作のリメイクです。

 

ヤフー映画の「解説」には、こう書かれています。
「1977年製作のダリオ・アルジェント監督作を、『君の名前で僕を呼んで』などのルカ・グァダニーノ監督が再構築したホラー。1970年代のドイツを舞台に、あるバレエ舞踊団の秘密を描く。『フィフティ・シェイズ』シリーズなどのダコタ・ジョンソンが主人公を演じ、ティルダ・スウィントンクロエ・グレース・モレッツ、アルジェント監督版にも出演したジェシカ・ハーパーらが共演。音楽は、レディオヘッドトム・ヨークが手掛けた」

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ヤフー映画の「あらすじ」は、こうです。
「1977年、アメリカからベルリンの世界的舞踊団への入団を目指すスージー・バニヨン(ダコタ・ジョンソン)は、オーディションでカリスマ振付師マダム・ブラン(ティルダ・スウィントン)の目に留まり、次回公演の大役に抜てきされるが、スージーの周囲では、ダンサーたちが次々と行方知れずになる。患者であるダンサーたちを捜す心理療法士のクレンペラー博士(ルッツ・エバースドルフ)は、舞踊団の暗部に迫っていく」

 

わたしは、オリジナルの「サスペリア」が大好きで、ホラー映画史に燦然と輝く傑作として高く評価していました。監督を務めたダリオ・アルジェンドは「サスぺリア」(1977年)、「インフェルノ」(1980年)、「サスペリア・テルザ」(2007年)の魔女三部作を完成させました。いずれも、オカルト映画の名作です。全編を覆う禍々しい雰囲気がなんともいえない魅力を醸し出しています。

 

 

そのダリオ・アルジェンドが今回のリメイクには激怒しているとか。なんとなく、わかる気がします。オリジナルが1時間40分で、リメイク版が2時間30分。長過ぎる上にストーリーがよく理解できません。最初の1時間くらいは眠くて仕方ありませんでした。映画が終了したときも、多くの観客が「さっぱり、わからん」と不平を漏らしていました。

 

思うに、ちょっと前衛的過ぎたかもしれませんね。この映画の評価はベネチア国際映画祭でも賛否が激突したそうですが、ナチスとかハイジャックとか、余計なエピソードが多いように思いました。もっと「魔女」に焦点を絞った方が傑作になったのではないでしょうか。主役のスージーを演じたダコタ・ジョンソンはとにかく美しく、一発でファンになりました。彼女のダンス・シーンも良かったです。

 

ところが、このダコタ・ジョンソン、「フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ」の主演女優と知ってビックリ! 女子大生と大企業社長の禁断の恋を描いた同作品はわたしも観ましたが、2015年の作品です。あのときの彼女は野暮ったいイメージがありましたが、3年後の現在はずいぶん魅力的な大人の女性になったものです。ダコタの母は90年代に映画「ボディ・ダブル」でセクシーなポルノ女優を演じ注目を集めたメラニー・グリフィス(父はドラマ「特捜刑事マイアミ・バイス」のドン・ジョンソン)。そして、祖母はアルフレッド・ヒッチコックの「鳥」で主演したティッピ・ヘドレンです。ダコタのセクシーさ、美しさは遺伝子レベルなのです!

 

2019年1月31日 一条真也