多死社会に向かって

一条真也です。
18日、早朝から松柏園ホテルの神殿で月次祭が行われました。
この日は、皇産霊神社の瀬津神職が神事を執り行って下さいました。
祭主であるサンレーグループ佐久間進会長に続いて、サンレー社長のわたしは玉串奉奠を行いました。


月次祭のようす

一同礼!

玉串奉奠を行う佐久間会長

わたしも玉串奉奠を行いました

天道塾のようす

佐久間会長が訓話をしました



神事の後は、恒例の「天道塾」を開催しました。
サンレーグループ第二創業期を拓いてゆくために従来の「佐久間塾」および「平成心学塾」を統合して新たに創設された勉強会です。
まずは佐久間会長が訓話を行いました。佐久間会長は「企業には哲学が必要です。哲学とは、考えることであると思います。先日はソクラテスの話をしましたが、今日はピタゴラスの話をしたい」と述べ、有名な「ピタゴラスの定理」などを紹介し、最後は婚活の話で締めました。


わたしが登壇しました

万物は数である!



その後、わたしが登壇しました。わたしはピタゴラスの話題を受けて、彼の名言である「万物は数である」について言及しました。
ピタゴラスは、「万物は数である」という有名な言葉を残しています。
よく考えてみれば、あらゆるものは数字に置き換えることができます。
1人の人間は年齢、身長、体重、血圧、体脂肪、血糖値などで、国家だって人口、GDP、失業率などで表わされます。そして、企業の場合も、売上、原価、利益、株価といった諸々の数値がついてまわります。


人生も数である!


考えてみると、人間の儀式というものも数と無縁ではありません。
人生の区切りとしての通過儀礼などは数の世界そのものです。七五三をはじめ、二十の成人式、六十一の還暦、七十の古希、七十七の喜寿と、長寿祝いは百の上寿まできます。四十九日や十三回忌に代表される追善供養や年忌法要も数のオンパレードです。人は死ぬまで、また死んだ後も数と関わっていくのです。ピタゴラスの「万物は数である」にならえば、わたしは「人生も数である」と言いたいです。


「多死社会」について語りました



それから、「多死社会」の話題に移りました。わたしたちの社会は確実に「死ぬ人が多くなる」時代に突入しています。年間の死者数は2016年に初めて130万人を突破しました。これは20年前に比べて、1.5倍の数です。今や、1日あたり平均3500人以上が亡くなる「多死社会」を迎えつつあるのです。国の推計によれば、ピークの2040年には年間訳168万人に達します。これから20年余りでさらに40万人近く増えるわけです。


圧倒的に高齢者が亡くなる時代について



多死社会においては、もちろん子どもや若い人も亡くなります。しかし、統計によれば、日本で亡くなる人のうち64歳以下は10人に1人にすぎません。急死が伝えられた歌手の西城秀樹さんは享年63歳だったので、ギリギリ64歳以下でした。死者数の90%は65歳以上の高齢者であり、今後その割合はさらに高まります。今から30年後には95%になると推計されています。亡くなる人の圧倒的多数は高齢者なのです。


安楽死」や「尊厳死」についても述べました



そんな多死社会に向かう中で、いわゆる「平穏死」を求める人が多いですが、現実はなかなか希望通りにはいきません。わたしは最近、「安楽死」や「尊厳死」についての本をまとめ読みしたので、そこで気づいたことなども発表しました。互助会業界においては、亡くなってからの葬儀だけでなく、元気なうちに使える互助会が求められてきます。
サンレーでは、各種の隣人交流イベントなどをはじめ、会員さんの老後を豊かなものにする取組みが多いですが、今後もその方針をさらに強め、「明るい世直しとして、1人でも多くの『光輝好齢者』を作りたいものです。高い志をもって頑張りましょう!」と訴えて、降壇しました。


高い志をもって頑張りましょう!

最後は、もちろん一同礼!



2018年5月18日 一条真也