上智大学客員教授就任祝い

一条真也です。
15日、ヨーロッパから帰国しました。時差ボケです。
それでも、16日は出社しました。「天下布礼」に休みなし、です。
この日、新聞の取材を受けました。明日は、雑誌の取材を受けます。今月より、わたしは上智大学グリーフケア研究所の客員教授に就任しましたが、それに関する取材です。


サンレー本社に届いたお花



わたしは、グリーフケアの普及こそ、日本人の「こころの未来」にとっての最重要課題であると考えており、経営する冠婚葬祭互助会でも自助グループを立ちあげてグリーフケア・サポートに取り組んできました。これまで自分なりに冠婚葬祭業界で実践してきたことを踏まえて、さらなる研究を重ね、充実した講義を行いたいです。出社すると、客員教授就任祝いのお花が届いていました。冠婚葬祭互助会のサン・ライフの比企社長、現代書林の坂本社長のお二人からです。サン・ライフさんは、冠婚葬祭やエンバーミングを学ぶ「日本ヒューマンセレモニー専門学校」も経営されている上場企業です。現代書林さんは、『愛する人を亡くした人へ』、『永遠葬』、『般若心経 自由訳』などの版元です。御厚情に心より感謝いたします。
また、「京都の美学者」こと秋丸知貴さんからは「私は、一条先生をケン・ウィルバー以上の当代随一の世界的な博覧強記の賢者だと思っておりますので、アカデミズムが一条先生を看過されないことは日本にとっても世界にとっても大きな利益であると心より思います」との過分なお言葉をメールで頂戴しました。恐縮しつつも、嬉しかったです。この他、多くの方々からお祝いの言葉を頂戴いたしました。本当に、ありがとうございました!



1960年にアメリカで始まったとされるグリーフケアは、イギリスやドイツなどでも浸透し、日本でも普及しつつあります。
現代日本は超高齢社会ですが、戦後、多くの日本人が都市に移り住み、そして大家族から核家族へと変化が進みました。かつては自宅で亡くなる方が多かったのですが、近年は病院で亡くなる方が大半となり、近親者の死を身近に経験する機会、死と向き合う機会が減少しました。
また、「伝統的な宗教が弱体化し、葬送儀礼も形骸化しつつあります。同時に、地域社会も弱体化し、葬送に対する地域社会からのサポートも減少しています。死生観が空洞化し、悲嘆を抱える方々を支える場、癒しの場が少なくなっています」と、「上智大学グリーフケア研究所HP」には書かれています。まさに、サンレーでは「悲嘆を抱える方々を支える場」「癒しの場」を地域社会に提供したいと考えています。



サンレーは「月あかりの会」というグリーフケア・サポートの自助グループを立ち上げ、現在もお世話をさせていただいています。これは、“癒し・集い・学び・遊び”をコンセプトにサンレーで葬儀を行ったご遺族を中心とした会員組織です。加入に関しては無料となっており、平成30年3月までに12,622人の会員登録があります。「ムーンギャラリー」を中心としてさまざまな活動を行っています。また、サンレーでは葬儀の担当をする社員が上級心理カウンセラー資格を105名(H30年4月現在)取得しています。本日の取材では、そんなことを話しました。サンレーのみならず、冠婚葬祭業界全体、ひいては日本社会全体に「グリーフケア」の重要性を訴えていき、愛する人を亡くした人たちを少しでもお支えしたいです。



2018年4月16日 一条真也