さらば、爆弾小僧!

一条真也です。
イギリス出身の元プロレスラーのダイナマイト・キッドさんが60歳で死去したというニュースが入りました。わたしは昭和のプロレスを愛する者ですが、中でもキッドさんは大好きなプロレスラーでした。

f:id:shins2m:20181206152932j:plain

ヤフーニュースより

 

5日夜に配信されたデイリーのニュースでは「ダイナマイト・キッドさん死去 初代タイガーマスクや藤波らと名勝負」見出しで、以下のように書かれています。
「死因は不明だが、2013年には脳卒中を起こして倒れ、他にも心臓の病など複数の健康問題を抱えていた。イギリスのメディア『THE Sun』は現役時代の複数の写真を掲載し、60歳の誕生日を迎えた当日に亡くなったことを報じた」

 

デイリー・ニュースには、こうも書かれています。
「キッドさんはWWEの伝説のレスラーで、1980年代は日本のリングでも活躍。初代タイガーマスク藤波辰爾と名勝負を繰り広げ、日本のプロレスファンを熱狂させた。16年にはNHK・BSで放送された『タイガーマスク伝説~覆面に秘めた葛藤~』に出演したが、この時も闘病中だった」

 

デイリー・ニュースでは「初代タイガー キッドさん追悼『私にとって偉大なライバル』」の見出しで、以下のような記事も配信しています。
「日本でも人気を博した英国出身のプロレスラー、ダイナマイト・キッドさんの死去を、初代タイガーマスクこと佐山聡も悼んだ。2人が80年代前半に新日本プロレスで繰り広げた激闘は日本中で大ブームとなった。そのライバルとの別れに、初代タイガーマスクは主宰するプロレス団体リアルジャパンを通じ、『私にとって偉大なライバルでありますトミー(キッドさんの愛称)がなくなって悲しみにくれております。現状を知っていたので覚悟はしていましたが、今はただ安らかに眠っていただきたい』とのコメントを発表した。また、リアルジャパンは9日の後楽園ホール大会でキッドさん追悼の10カウントゴングを行う」

 

ダイナマイト・キッドさんは、アンドレ・ザ・ジャイアントやスタン・ハンセンらと並んで、アントニオ猪木率いる新日本プロレスの「過激なプロレス」を牽引しました。キッドさん自身はジュニアヘビー級であったため猪木というよりは藤波や初代タイガーマスクザ・コブラのライバルとして活躍しました。

 

証言UWF 完全崩壊の真実

証言UWF 完全崩壊の真実

 

 

最近、『証言UWF 完全崩壊の真実』(宝島社)という本を読んだのですが、その中で髙田延彦がキッドとのシングルマッチが夢だったと発言していました。念願のキッド戦が実現する直前に、髙田は藤原とともに旧UWFに移籍したため、幻のカードとなりました。髙田vsキッド戦、絶対に名勝負になったと思います。観たかったですね!

 

その後、キッドさんは新日本プロレスからジャイアント馬場率いる全日本プロレスに転じました。全日本のジュニアヘビー戦線でも数々の名勝負を披露しましたが、ステロイドに冒された彼の肉体はボロボロとなり、早期の引退を余儀なくされました。引退後もステロイドの後遺症で苦しみ続けたといいます。 

 

それにしても、60歳の誕生日に亡くなるとは!
早すぎる死に多くのプロレス・ファンは悲しみをおぼえています。キッドさんだけでなく、アンドレも馬場も鶴田も三沢も、みな亡くなりました。考えてみると、猪木、坂口、藤波、長州、木村健、藤原、前田、高田といった新日本プロレス出身の元プロレスラーは、橋本真也を除いてほとんど存命です。最もキッドと激闘を繰り広げた佐山聡氏は大病をされたと聞いていますが、ぜひキッドの分まで長生きしていただきたいものです。永遠の爆弾小僧、ダイナマイト・キッドよ、安らかに眠れ!  あなたの雄姿をけっして忘れません。合掌。

 

2018年12月6日 一条真也