一条真也です。
ブログ「グリーフケアと葬儀」で紹介したように、14日に上智大学グリーフケア研究所の講義を終えたわたしは、翌15日にスターフライヤーで北九州に戻りました。そして、16日は「サンレー創立52周年記念式典」が開かれました。
神事のようす
玉串奉奠する佐久間会長
わたしも玉串奉奠しました
最後は一同拝礼
朝から松柏園ホテルの顕斎殿で、役職者参加の神事が執り行われました。わが社の守護神である皇産霊大神を奉祀する皇産霊神社の瀬津神職が神事を執り行って下さいました。佐久間進会長に続いて、わたしは玉串奉奠を行いましたが、会社の発展と社員のみなさんとそのご家族の健康を祈念しました。
会長とともに入場しました
勇壮なふれ太鼓
社歌斉唱のようす
「S2M宣言」唱和のようす
その後、500名を超える社員が参集して、「創立記念式典」が開催されました。最初に、佐久間会長とわたしが入場しました。
まず、北九州紫雲閣の緒方支配人による「ふれ太鼓」で幕を明け、総務部の國行部長による「開会の辞」に続いて全員で社歌を斉唱し、それから第2営業ブロックの小澤ブロック長によって「経営理念」「S2M宣言」が読み上げられ、全員で唱和しました。
創立52周年記念式典のようす
会長訓示のようす
それから、佐久間会長の訓示です。会長はまず、「おかげさまで、52周年を迎えることができて感謝しています」と述べました。それから、出光興産の出光名誉会長との交流について話し、同社の創業者である出光佐三翁の唱えた『人間尊重』がわが社の経営理念であることを強調しました。また、神戸大学の前身である神戸高等商業学校の創立者である水島鉄也翁との縁などについて話し、最後は「助け合い、励まし合い、譲り合う」社会、人間尊重社会を創ろうと訴えました。
社長訓示をしました
続いて、わたしの「社長訓示」の時間となりました。
わたしは、以下のような内容の話をしました。
来年の4月末で「平成」が終わります。日本のみならず、世界全体が猛烈なスピードで変化していますが、その中心にあるのがWebの世界です。ブロックチェーン技術の浸透によって、Webは「3.0」にシフトする可能性があります。これまでの流れを俯瞰すると、以下のようになります。
■Web1.0(1995~2005)
ホームページの時代
■Web2.0(2005~2018)
SNSの時代
■Web3.0(2018~)
ブロックチェーンの時代
Web3.0について語りました
現在、世界のインターネットユーザーは32億人以上いるそうです。気の遠くなるような膨大な量のデータがインターネット上に存在します。それらの膨大なデータが、Amazon、Facebook、Twitterといった巨大怪獣のようなIT企業が管理する中央集権型のサーバーに蓄積されていきました。便利なサービスと引き換えに、情報のセキュリティが犠牲にされてきました。現在では、寝ネットユーザーの個人情報やウェブの閲覧傾向、検索やオンラインショッピングの情報などが企業間で高値で売買されているそうです。
巨大怪獣から個人情報を取り戻す
企業にとって、個人情報は極めて価値が高い資産であったわけですが、Web3.0革命によって、その状況は一変します。権力と情報は、現代の巨大怪獣たちに集中させるのではなく、データの持ち主の手に戻っていくことになるでしょう。この「Web3.0革命」は一種の進化論といえます。この発想はさまざまな業界にも活かすことができると思われますが、仏教や神道といった宗教の世界でも通用します。
冠婚葬祭3.0 について語る
わたしは、「冠婚葬祭3.0」についても考えるべき時期が来ていると思います。「寺院消滅」や「神社消滅」が叫ばれている昨今ですが、制度疲労を迎えているのは、けっして日本仏教や神道だけではないのです。次のように考えてみました。
■冠婚葬祭1.0(戦前の村落共同体に代表される旧・有縁社会の冠婚葬祭)
■冠婚葬祭2.0(戦後の経済成長を背景とした互助会の発展期における冠婚葬祭)
■冠婚葬祭3.0(無縁社会を乗り越えた新・有縁社会の冠婚葬祭)
冠婚葬祭のアップデートについて
いま、七五三も成人式も結婚式も、そして葬儀も大きな曲がり角に来ています。現状の冠婚葬祭が日本人のニーズに合っていない部分もあり、またニーズに合わせすぎて初期設定から大きく逸脱し、「縁」や「絆」を強化し、不安定な「こころ」を安定させる儀式としての機能を果たしていない部分もあります。いま、儀式文化の初期設定に戻りつつ、アップデートの実現が求められています。「冠婚葬祭3.0」、さらには「冠婚葬祭4.0」の誕生が待たれているのです。
互助会のアップデートとは?
そして、互助会のアップデートは次のようになります。
■互助会1.0(結や講といった旧来から存在した日本的相互扶助システム)
■互助会2・0(戦後に横須賀で誕生し、全国で発展した冠婚葬祭互助会)
■互助会3.0(無縁社会を乗り越えて、有縁社会を再生する互助会)
■互助会4.0(結婚をプロデュースし、孤独死や自死をなくす互助会)互助会4.0で支縁社会の実現を!
この互助会4.0の目指すところは「結婚は最高の平和である」「死は最大の平等である」というわが社の理念の実現です。「結婚をプロデュースする」とは、いわゆる「婚活」のことですが、もともと、夫婦こそは「世界で一番小さな互助会」であると言えます。これらを実現することこそ、わが社の大きなミッションです。それは「無縁」を超えた「有縁」のさらに先にある「支縁」社会の実現であると言えるでしょう。
平成の幕降りるとき誓ひたり支縁の世をばわれら拓かん
最近、内閣府が発表した「society5.0」というネクスト・ソサエティは「テクノロジーと共存する人間中心の社会」ですが、これはまさにわたしたちが目指す「ハートフル・ソサエティ」そのものであり、「支縁社会」「互助社会」の別名です。わたしは「相互扶助の心と人生を肯定する冠婚葬祭は永久に不滅です。新しい時代を高い志で切り拓いてゆきましょう!」と述べ、最後に「平成の幕降りるとき誓ひたり 支縁の世をばわれら拓かん」という道歌を披露しました。
表彰式のようす
表彰状と記念品をお渡ししました
「社長訓示」の後は、各種表彰が行われました。まずは「情報売上」上位者表彰(営業の部・内勤の部)の6名、続いて第23回「葬祭ディレクター技能審査」1級合格者表彰の4名、そして「NTT電話応対コンクール」入賞者表彰の1名です。社長のわたしが表彰状と金一封をお渡ししました。
「サンレーおもてなし賞」の表彰をする佐久間会長
続いて、「サンレーおもてなし賞」の表彰式です。
同賞を受賞された10人の方々に佐久間会長が表彰状と金一封を渡しました。
表彰されたみなさん、おめでとうございます!
本当に、人こそが、わが社の宝です。
「和のこえ」のようす
最後はもちろん一同礼!
会長とともに退場しました
役員と表彰者の記念撮影
それから、全員で手をつないでのサンレー名物「和のこえ」です。玉中取締役が音頭を取り、「がんばろー」を大きな声で3回連呼し、記念式典が終了しました。その後、松柏園ホテルの写場へと移動し、役員と表彰者が揃って記念撮影しました。
昼食会のようす
冒頭、挨拶をしました
ウーロン茶でカンパ~イ!
美味しいお弁当をいただきました
記念撮影が終わると「柏の間」に移動し、受賞者の皆さんとの昼食会です。最初にわたしが挨拶し、「いくら立派なハードができても、わが社の強みは『人』です。みなさんは、わが社の誇りです。本当に、おめでとうございました!」と述べました。続いて東常務による乾杯の音頭で昼食会がスタート。会話の弾むなごやかな時間となりました。最後は松田取締役による中締めがありました。サンレーグループのみなさん、めでたく52周年を迎え、さらに一致団結して新しい時代を迎えましょう!
2018年11月16日 一条真也拝