北陸総合朝礼

一条真也です。
8日の午後、金沢に入りました。
9日の10時半からサンレー北陸の総合朝礼を行いました。会場は、マリエールオークパイン金沢です。さまざまな部署から、総勢200名近くが参集しました。

f:id:shins2m:20181009103433j:plain入場のようす

f:id:shins2m:20181009103549j:plain全員で社歌を斉唱

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S2M宣言」を全員で唱和

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一同礼! 

 

まず、総務課の上本さんによる「開会の辞」に続いて全員で国旗・社旗拝礼の後に社歌を斉唱しました。それから小松営業所の梅田所長によって「経営理念」および「S2M宣言」を全員で唱和しました。みんな大きな声で気合いが入っていました。

f:id:shins2m:20181009104038j:plain社長訓示を行いました


そして、いよいよ「社長訓示」です。以下のような話をしました。
昨日、金沢駅に着くと、ものすごい人の数でした。市内のホテルも満室状態です。金沢人気のすさまじさを痛感しました。わたしは昔から大の金沢好きなので、ここに来ると嬉しくて仕方ありません。製造業の街である北九州市は「文化の砂漠」などと言われますが、逆に加賀百万石の伝統が生きる金沢ほど文化的な街はないと思います。もともと、わたしは、金沢を代表する作家である泉鏡花の文学を愛読していました。鏡花ほど幻想的で美しい物語を書いた作家はいません。

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金沢の文化について語りました

 

鏡花の他にも、かつて金沢平安閣の前庭に文学碑が建っていた室生犀星は「抒情小曲集」の世界から「愛の詩集」の世界に向かって行った大詩人ですし、哲学の世界ではかの西田幾多郎鈴木大拙が金沢の地で思索し、世に出ました。西田はプラトンやカントにも比べられる日本最大の哲学者といわれ、大拙は日本人でもっとも世界によく知られた禅哲学者、宗教学者、宗教者です。彼によって欧米における禅(ZEN)ブームが起こり、今日の欧米人の日本理解や東洋への関心も大拙の功績だと言われています。

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金沢が生んだ思想家について

 

西田幾多郎鈴木大拙も日本が世界に誇りうる大思想家ですが、実は同年齢の二人は金沢の地で親交を深め、生涯の大親友となり、西田の臨終は大拙が看取りました。ちなみに鏡花の臨終は友人の柳田國男が看取っています。元来ロマン主義的傾向のあるわたしは、泉鏡花室生犀星西田幾多郎鈴木大拙の著書を金沢出張の際に少しずつ読むのを何よりの楽しみにしています。今回は法令試験の参考書を読んでいますが(笑)・・・・・・。

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能は「老い」と「死」の演劇である

 

さて、金沢の文化を語る上で忘れることのできないのが能です。能は「老い」と「死」の演劇です。死者と生者のコミュニケーションの物語です。老いとは何か、死とは何かについて考えさせられる哲学的な芸術なのです。舞踊と音楽を中心とする演劇である能は「謡」という声楽と「囃子」という楽器演奏に乗せて、舞踊的な動きで物語を進めていきます。いわば、能はオペラに近い存在だと言えるでしょう。金沢には、能を愛する人々がたくさんいます。超高齢社会を迎えた日本において、多くの高齢者が何よりも必要としているのが死生観であり、さらに言えば「老いる覚悟」と「死ぬ覚悟」であると言えますが、世阿弥の発明した夢幻能には、それらを自然に与えてくれる力があるように思います。

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ホスピタリティ・トライアングルとは?

 

各地で冠婚葬祭事業を展開するサンレーですが、特に縁が深い土地はなんといっても、小倉・金沢・沖縄です。本社のある小倉が「小笠原流礼法」、沖縄が「守礼之邦」なら、金沢ひいては石川県のキーワードは「もてなし文化」と言えるでしょう。キリスト教の隣人愛に基づく「ホスピタリティ」は儒教の「礼」に通じ、いずれも人をもてなす心の基本です。つまり、小倉・金沢・沖縄は「ホスピタリティ・トライアングル」なのです。いずれの地でもサンレーがトップシェアを占めているのは誇りです。

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金沢の「もてなし文化」について

 

金沢の「もてなし文化」の背景には、能とともに広く市民の間に浸透している茶道の存在があるように思います。数多い喫茶店や茶屋は言うに及ばず、定食屋や美術館などでもお茶のもてなしを受けます。煎茶ならともかく、これほど市民が抹茶を飲み慣れている街は全国でも珍しいでしょう。わたしも、かつて佐久間会長と一緒に兼六園大茶会に参加しましたが、その参加者の多さに金沢の茶道文化の底力を感じました。

f:id:shins2m:20181009105146j:plainさらなるサービス向上を心がけて下さい!

 

茶道といえば、一期一会。人生ただ一度の出会いを想定した真剣勝負の接待。まさにジャパニーズ・ホスピタリティそのものです。佐久間会長は小笠原家茶道古流の全国の会長を務めていますが、茶道の「もてなし」の精神を冠婚葬祭サービスに生かすべく、日夜奮闘を続けています。サンレー北陸のみなさんも「一期一会」の精神でさらなるサービス向上に心がけて下さい。

f:id:shins2m:20181009104432j:plain冠婚葬祭は精神文化そのものです! 


文学・哲学・能・茶道・・・・・・北陸には豊かな精神文化があります。そして冠婚葬祭とは精神文化そのものです。これほど北陸の方々にふさわしいサービス商品はありません。最後に、「どうか、心から誇りを持って、この仕事に取り組んでいただきたいと思います!」と述べてから降壇すると、盛大な拍手を受けて感激しました。

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小久保本部長の挨拶を聴く

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講評を行いました

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みなさんは必ずやれます!

f:id:shins2m:20181009111919j:plain和のこえ」で締めました

 

それから小久保本部長の挨拶があり、続いて、各部門の部門報告。
営業推進部の岸部長、紫雲閣事業部の郡部長代理、冠婚事業部の玉谷支配人より熱のこもった報告と今後の抱負が語られました。それを聴いてわたしが再び登壇し、「3人とも気迫溢れる良い報告でした。みなさんなら、必ずやれます!」と講評を行いました。  
最後は、全員で手をつないでの「和のこえ」です。
音頭を取ったのはマリエールオークパイン金沢の山岸副支人でした。「がんばろー!」の声が響き渡って、サンレー北陸総合朝礼はめでたく終了。全員の心が1つになりました。

 

2018年10月9日 一条真也