孔子公園

一条真也です。
サンレー本社の社員旅行に来ています。ブログ「キリンビール福岡工場」で紹介した施設を後にして、わたしたちの乗ったバスは再び甘木ICから高速道路をひた走り、植木ICで降りて、熊本県菊池市にある「孔子公園」を訪れました。

f:id:shins2m:20180913142121j:plain菊池方面に「孔子公園」を発見!

f:id:shins2m:20180913142204j:plain孔子公園」の正門

f:id:shins2m:20180913142242j:plain孔子公園」の正門にて

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孔子

f:id:shins2m:20180913142858j:plain孔子像と

 

 

正式には「泗水孔子公園」といい、平成4年に完成した本格的な中国宮廷建築様式の公園です。三国志の物語や花鳥風月を描いた美しい回廊は、異国情緒漂う雰囲気を感じることが出来ます。

f:id:shins2m:20180913142611j:plain孔子について話しました

f:id:shins2m:20180913142559j:plainわが社は「礼の社」です!

 

ブログ「孔子廟」で紹介したように、2017年3月3日、サンレー創立50周年記念旅行で台湾の孔子廟を「礼の社」の同志たちと訪れました。社員旅行では、ブログ「長崎孔子廟」で紹介した施設を2014年9月12日に訪れました。その他、わたしは日本中に散在する孔子廟を訪れています。

f:id:shins2m:20180913142956j:plain孟子

f:id:shins2m:20180913143021j:plain孟子像と 

 

それにしても、なぜ、熊本県菊池市にこんな立派な孔子公園が存在するのでしょうか。その理由を調べてみたところ、明治22(1889)年、日本では市制・町村制が公布されたことに由来します。各地で市町村の名前を決めることになりました。 

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まさに論語のテーマパークです!

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孔子の教えを大切に! 


この近辺はかつて合志(ごうし)郡と言われる地域でしたが、初代村長となる西佐一郎氏は孔子(こうし)をいたく尊敬していたといいます。「ごうし」と「こうし」の音が似ていたことから、西佐村長は孔子の出身地である「泗水(しすい)」の名を拝借してを「泗水村」としたのだとか。また、鞍岳川、矢護川、若木川、小原川の4本の川が合流する場所であったこともあって、正式に泗水村となったのだそうです。面白いですね。

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公園内の各所に論語の言葉が・・・・・・

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義を見てせざるは勇なきなり!

 

ご存知のとおり、わたしは冠婚葬祭の会社を経営しています。日々、多くの結婚式や葬儀のお手伝いをさせていただいていますが、冠婚葬祭の基本となる思想は「礼」です。「礼」とは、「人間尊重」ということだと思います。ちなみに、わが社のミッションも「人間尊重」です。

 

 

また、わたしは大学の客員教授として多くの日本人や中国人留学生に「孔子」の思想を教えてきました。主宰する平成心学塾では、日本人の心の柱である神道・仏教・儒教を総合的に学び、日本人の幸福のあり方を求めてきました。さらに、これまで多くの本も書いてきました。孔子や『論語』にまつわる著書もあります。

 

はじめての「論語」 しあわせに生きる知恵

はじめての「論語」 しあわせに生きる知恵

 

 

それらの活動は、バラバラのようで、じつは全部つながっていると考えています。それらは、すべて「天下布礼」ということです。人間尊重思想を広く世に広めることが「天下布礼」です。昨今、日本人の「礼」は危機的状況にあるように思います。親が亡くなっても葬式をあげない人が増え、『葬式は、要らない』や『0葬』などという本まで登場しました。わたしは、「このままでは日本人が大変なことになってしまう」と危惧し、『葬式は必要!』や『永遠葬』という本を書き、こうした安易な風潮に警鐘を鳴らしました。そして、『唯葬論』および『儀式論』の二大ライフワークで葬式不要論者にはトドメを刺したつもりです。


礼を求めて』(三五館)

 

世界に数ある宗教の中で、儒教ほど葬儀を重要視するものはありません。孔子が開いた儒教は、何よりも「親の葬礼」を人の道の第一に位置づけました。人生で最も大切なことは、親のお葬式をきちんとあげることなのです。逆に言えば、親のお葬式をあげられなければ、人の道から外れてしまいます。わたしたちの仕事は、多くの方々に堂々と人の道を歩んでいただくお手伝いをしているのです。これほど、世のため人のためになる仕事はないと心から誇りを感じています。
わたしたちの仕事は礼業であり、わが社は「礼の社」です! その意味で、2012年に世界孔子協会より第2回「孔子文化賞」を授与されたことは、まことに光栄でした。

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論語の言葉は心の花

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広大な公園でした

 

わたしは、人類史上で最も孔子を尊敬しています。孔子ほど「社会の中で人間がどう幸せに生きるか」を追求した人はいません。そんな想いや行動が認められ、2012年には第二回「孔子文化賞」を受賞する栄誉に浴しました。50周年というわが社とっての大きな節目に台北孔子廟に参拝し、孔子が説いた「礼」の精神をしっかりと守っていくことを誓ったことは言うまでもありません!

f:id:shins2m:20180913143538j:plain孔子公園西門にて 

 

 2018年9月13日 一条真也