営業責任者会議

 一条真也です。
北海道・厚真町で起きた震度7地震により、これまでに16人が死亡、300人以上が負傷しています。心よりお悔み、お見舞いを申し上げます。
6日、ブログ「小倉西RC卓話」で紹介したイベントの後、わたしは会場のステーションホテル小倉からサンレー本社に戻りました。同日の午後からサンレーグループ全国営業責任者会議が開催され、16時半から社長訓話でした。f:id:shins2m:20180906163519j:plain
最初はもちろん一同礼!

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最初に、営業優績者の表彰をしました

f:id:shins2m:20180906164019j:plain社長訓示をしました

f:id:shins2m:20180906164727j:plainとんねるずのハラスメント芸について

 

訓話に先立って、営業部門の各種表彰を行いました。わたしは感謝の念を込めて、表彰状や金一封を表彰の対象者の方々にお渡ししました。
表彰式が終わると、わたしは60分ほどの社長訓話をしました。
わたしはまず、ブログ「アップデートする冠婚葬祭」で紹介したダイエー凋落、紅白歌合戦の視聴率低下の背景にあった時代の変化について話しました。それから、ネットで読んだ「とんねるずがここまで時代錯誤になったワケ」という記事の内容を紹介し、そこから冠婚葬祭業が学ぶことを考えてみました。

f:id:shins2m:20180906164738j:plain保毛尾田保毛男はアウトです!

 

フジテレビ「とんねるずのみなさんのおかげでした」30周年記念のスペシャル番組で石橋貴明扮する「保毛尾田保毛男(ほもおだほもお)」が登場。これが物議を醸し、最終的にフジテレビの宮内正喜社長が謝罪するに至りました。LGBTをはじめ、性的マイノリティへの理解が進みつつある昨今、こうした差別的な表現は許せません。互助会営業の世界もLGBTと無関係ではいられず、正しい対応に努めたいものです。

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パワハラもヤンキー文化も終わりです!

 

また、とんねるずは「パワハラ芸」がウリでしたが、これも今の時代には合いません。同様に、日大のアメフト部とか日本ボクシング連盟の一連の問題から、「体育会」的な体質というものに国民が強い嫌悪感を示しているという風潮があります。これまで日本の結婚披露宴では、「パワハラ」や「体育会」を連想させる暴露ネタなどが流行していた時期もありました。大手の商社でも、若手男性社員が全裸になる余興などが伝統だったそうです。良識ある親族の眉をひそめさせていたものですが、ヤンキー文化が完全に終わりつつある今、このへんの問題についても考える必要があることは言うまでもありません。

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ブロックチェーン」とは何か?

 

それから、社会全体の変化について語りました。
あと半年で「平成」が終わります。日本のみならず、世界全体が猛烈なスピードで変化していますが、その中心にあるのがWebの世界です。金融とテクノロジーを掛け合わせたものを「フィンテック」といいますが、その代表例がビットコインなどの「仮想通貨」です。その「仮想通貨」が通貨として機能し、サービスが成り立つ上で非常に重要な技術と言われているのが「ブロックチェーン」です。 

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互助会営業も根本的に変わる!

 

ブロックチェーンは分散して管理されるので、ビットコインを利用しているあらゆるユーザーのコンピューターに保存されます。銀行のような特定の管理機関がないため、権限が一箇所に集中することはありません。そのためシステム障害に強く、かつ低コストで金融サービスが運用できると期待されているそうです。このようなシステムが本当に普及すれば、銀行そのものの存続も危うくなるわけで、時代の変化の凄まじさを痛感します。わたしたち冠婚葬祭互助会の営業も根本的に変わることが予想されます。

f:id:shins2m:20180906170615j:plainWeb3.0革命とは?

 

ブロックチェーン技術の浸透によって、Webは「3.0」にシフトする可能性があります。これまでの流れを俯瞰すると、以下のようになります。
■Web1.0(1995~2005)ホームページの時代
■Web2.0(2005~2018)SNSの時代
■Web3.0(2018~)ブロックチェーンの時代
  Web3.0には、以下のような特徴があります。
(1)非中央集権、分散的
(2)データは企業ではなく、ユーザーが保有
(3)相互運用性がある
(4)ボーダーレス
(5)不正侵入やデータ漏洩の劇的な減少
(6)サーバーダウンなし

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社会はどのように変わるか?

 

インターネット人口は世界で40億人近いとされています。
膨大な量のデータが、Amazon、Facebook、Twitterといった巨大怪獣のようなIT企業が管理する中央集権型のサーバーに蓄積されていきました。個人情報は極めて価値が高い資産であったわけですが、Web3.0革命によって、権力と情報は、現代の巨大怪獣たちに集中させるのではなく、データの持ち主の手に戻っていくことになるでしょう。

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「仏教3.0」「神道3.0」とは?

 

この「Web3.0革命」は一種の進化論といえますが、形骸化が叫ばれている日本仏教にこの視点を持ち込んだのがブログ『アップデートする仏教』で紹介した本を書いた藤田一照氏と山下良道氏です。
それによれば、以下のように説かれています。
■仏教1.0

(檀家制度に支えられた葬式仏教として形骸化していった日本の大乗仏教

■仏教2.0

(瞑想修行の実践的プログラムと実修を具体的に提示した上座仏教)

■仏教3.0

(上座仏教による批判的吟味を踏まえて仏教本来の瞑想修行を取り戻した大乗仏教

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宗教の世界も激変する!

 

そして、宗教哲学者の鎌田東二氏は、ブログ『天河大辨財天社の宇宙』で紹介した柿坂神酒之佑氏との共著で次のような三種神道を示しています。
神道1.0

天皇制を頂点とした律令体制以降の神社神道や近代のいわゆる国家神道

神道2.0

天皇制以前から存在していた神祇信仰や自然崇拝を中核とした自然神道古神道

神道3.0

(自然神道を核とし国家神道を内在的に批判突破した神神習合や神仏習合修験道をも内包する生態智神道

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冠婚葬祭1.0とは?

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冠婚葬祭2.0とは?

f:id:shins2m:20180906173113j:plain冠婚葬祭3.0とは?

 

わたしは「仏教3.0」や「神道4.0」だけでなく「冠婚葬祭3.0」についても考えるべき時期が来ていると思います。「寺院消滅」や「神社消滅」が叫ばれている昨今ですが、制度疲労を迎えているのは、けっして日本仏教や神道だけではないのです。とりあえず、次のように考えてみました。

■冠婚葬祭1.0
(戦前の村落共同体に代表される旧・有縁社会の冠婚葬祭)

■冠婚葬祭2.0
(戦後の経済成長を背景とした互助会の発展期における華美な冠婚葬祭)

■冠婚葬祭3.0
無縁社会を乗り越えた新・有縁社会の冠婚葬祭)

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無縁・無婚・無葬社会を乗り越えろ!

 

無縁社会は、無婚社会や無葬社会を招きました。
いま、七五三も成人式も結婚式も、そして葬儀も大きな曲がり角に来ています。現状の冠婚葬祭が日本人のニーズに合っていない部分もあり、またニーズに合わせすぎて初期設定から大きく逸脱し、「縁」や「絆」を強化し、不安定な「こころ」を安定させる儀式としての機能を果たしていない部分もあります。いま、儀式文化の初期設定に戻りつつ、アップデートの実現が求められています。「冠婚葬祭3.0」、さらには「冠婚葬祭4.0」の誕生が待たれているのです。

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懇親会でカンパ~イ!

 

社長訓話が終わった後は、松柏園の「長浜」で懇親会が開かれました。
最初に佐久間会長が挨拶し、「営業のみなさんはよく頑張っていますが、もう少しだけ高い目標を持って前進していただきたい」と述べました。続いて、わたしも挨拶しましたが、「体育会=パワハラの時代は完全に終わりです。わが社のミッションは『人間尊重』です。パワハラもセクハラもないハートフルな職場づくりに努めましょう!」と呼びかけました。それから、東常務の音頭で乾杯しました。

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懇親会のようす

 

各地から参集したみなさんは、お酒や料理を楽しみながら会話の花を咲かせました。最後は、玉中取締役による中締めの挨拶でした。玉中取締役は、 サンレー・オリジナルの「末広がりの五本締め」で締めました。これをやると、みんなの心が本当にひとつになる気がします。その後も、松柏園のラウンジで二次会を開催。わが社のコンパは和気あいあいと続いたのであります。

 

 

2018年9月7日 一条真也