「有終の美」 を飾った! キタサンブラック 

一条真也です。
クリスマス・イブの24日、嬉しい出来事がありました。わたしが応援しているキタサンブラックがラストランで「有終の美」を飾ったのです。
この日、師走のグランプリ競走「第62回有馬記念」(G1、芝2500メートル)が中山競馬場11Rで行われ、武豊騎手騎乗の圧倒的1番人気のキタサンブラック(牡5=清水久厩舎)が見事に優勝しました。


キタサンブラックは好スタートで先手を奪いましたが、途中でペースを落としました。レースを支配しながら、直線半ばで堂々と抜け出し、最後は外から追い込み馬が殺到したが、そのまま逃げ切りました。2着は8番人気のクイーンズリング、3着には3番人気シュヴァルグランが入りました。キタサンブラックの勝ちタイムは2分33秒6でした。



キタサンブラックシンボリルドルフテイエムオペラオーディープインパクトウオッカに並ぶ歴代最多タイのJRA・G1通算7勝目を達成しました。
獲得賞金でもテイエムオペラオー(18億3518万9000円)を抜き、JRAのレースのみを対象にした賞金ランクで歴代1位、賞金王となりました。通算戦績は20戦12勝で、まさに偉業です。
鞍上の武豊騎手は中央G1通算75勝目で今年4勝目を挙げました。有馬記念オグリキャップ(1990年)、ディープインパクト(2006年)以来の3勝目で、過去2勝も騎乗馬の引退レースでした。



キタサンブラックのオーナーは、言わずと知れた「サブちゃん」こと歌手の北島三郎さんです。サブちゃんは「3コーナーのあたりから涙がポロポロ。きょうは泣くまいと思っていたんですが、しゃべっていると泣けてきますね。一生のうちでこんなに感動することがあるとは・・・81歳になって初めて分かりました」と、時折声を震わせながら語りました。



この日、サブちゃんの新曲「ありがとうキタサンブラック」がVTRで披露されました。サブちゃんは「ブラックにとっては終わりと同時に始まりです。何年かあとには子どもがターフを走ってくれる。北村君や武さんが頑張っていたら、また乗ってもらいたいな」と目を細めました。
誰もが「今日は『まつり』の熱唱はなしか」と思いましたが、スタンドの空気を感じ取ったサブちゃんがセレモニーの終盤に「やりましょうよ!」と宣言。マイクを力強く握り、「まつりだ〜、まつりだ〜、キタサンまつり〜、これが有馬のまつりだよ〜、これが競馬のまつりだよ〜♪」と熱唱しました。



「まつり」には「俺もどんとまた生きてやる♪」という歌詞があるのですが、サブちゃんは「俺も負けずに頑張るぞ♪」と替え歌で歌っていました。それを聴いたわたしは、21日に開かれた全互協の忘年会の二次会のことを思い出しました。新橋のカラオケボックスでの二次会に参加したわたしは、事務局の方から「いつもブログで『まつり』を熱唱されている様子を拝見しています。ぜひ、今夜は歌って下さいよ!」とリクエストされ、遠慮がちに「まつり」を歌い始めたのですが、ある事情でラストまで歌うことができませんでした。


これからも「まつり」を歌います!



本当は「これが全互協のまつりだよ〜♪」で締めようと思っていたわたしはショックを受けました。ブログ「まつり」で紹介したように、この歌はわがカラオケ愛唱歌の1つなのですが、「これは神様がもう俺に『まつり』を歌うなということかな」と思い、カラオケでの「まつり」を封印しようと考えていたところだったのです。しかし、サブちゃんの「俺も負けずに頑張るぞ♪」の声を聴いて考えが変わりました。つまらないことは気にせず、これからも「まつり」をガンガン歌ってやろうと思います。サブちゃん、ありがとう!


サブちゃん、ありがとう!



ラストランで有終の美を飾ったですがキタサンブラックですが、わたしは昨年末で解散したSMAPのことを考えました。
ブログ「SAMP解散に思う」で紹介したように、芸能界の大御所であるサブちゃんはSMAPの解散について、「司会や俳優など、おのおのが達者だから、今後はそれぞれの道を頑張るんじゃないかな」と今後に期待を寄せる一方、「『もめたまま解散します』みたいな印象でない方がいい」として、「最後は紅白に出ればいい。かっこいいじゃないか」と何度も共演したNHK紅白歌合戦を持ち出した「引き際の美学」を勧めたそうです。


サブちゃん自身が紅白卒業を宣言した13年には大トリのSMAPの後で「究極の大トリ」という立場で「まつり」を一緒に歌唱しました。
今年の紅白では、引退する安室奈美恵さんが「有終の美」を飾るそうですが、「有終の美」が飾れなかったSMAPが哀れでなりません。
それにしても一番人気のままのラストランできちんと優勝し、きちんと「有終の美」を飾ったキタサンブラックは偉大です。その雄姿を、わたしたちはいつまでも忘れないでしょう。わたしたちも、人生を卒業するときは、葬儀というセレモニーで「有終の美」を飾りたいものですね。


「有終の美」を飾りましょう!



2017年12月24日 一条真也