モンゴル互助会

一条真也です。
国技である大相撲が激震しています。横綱日馬富士貴ノ岩への暴行事件の責任を取って引退を表明しました。わたしは、この際、先の九州場所で40回目の優勝を果たした横綱白鵬も引退すべきではないかと思います。


わたしは、白鵬ほど横綱にふさわしくない下品な力士はいないと思います。日馬富士暴行事件の現場に居合わせたこと、九州場所で1分半にわたって行司の判定に抗議をしたこと、優勝インタビューで暴行事件の当事者であるにもかかわらず「日馬富士関、貴ノ岩関を再び土俵に上げてあげたい」と発言したこと、その後あろうことか観客を巻き込んで万歳三唱をしたこと、そして全力士の前で「貴乃花親方を巡業部長から外してほしい」などと八角理事長に直訴したこと・・・・・・すべてが礼儀と礼節を欠く行為です。


そんな中、日本相撲協会は30日、東京・両国国技館で定例の理事会を開きました。そこで、「週刊新潮」に対して抗議文を送ることを決議したと発表しています。「週刊新潮」は12月7日号で「『貴乃花』停戦条件は『モンゴル互助会』殲滅」、のタイトルで、モンゴル出身力士同士で、八百長相撲が行われているのではないかと指摘する記事が掲載されています。尾車事業部長(元大関琴風)は「モンゴル力士同士の星のまわし合いを報道していることについては、協会の名誉に関わることであり、抗議書を文章で送ることを決めました」と述べています。


その記事はネットでも読めます。「『貴乃花』の不可解な態度を読み解くカギは“八百長” 協会に突きつけた停戦条件は・・・」のタイトルで、「横綱日馬富士(33)による貴ノ岩(27)への暴行事件が明るみに出てから、はや2週間。ついに横綱の引退にまで発展したこの問題では、相撲協会に報告しないまま警察に被害届を提出し、メディア取材に無言を貫くなど、渦中の貴乃花親方(45)の対応には不可解な点が指摘される。その頑なな態度を読み解くカギは『八百長』にあった」と書かれています。


記事によれば、「汚い相撲は取らない」と常々公言していたガチンコ主義の貴ノ岩は、モンゴル人力士が出入りする錦糸町のカラオケバーでも、八百長について不満をぶちまけていたそうです。その裏には「モンゴル互助会」への批判があるわけですが、当然、それは他のモンゴル勢の耳にも入ります。暴行事件が起きた10月25日の夜には、そうした貴ノ岩の“態度の悪さ”に対して白鵬から叱責が始まり、その最中にスマホを触っていた貴ノ岩日馬富士が激怒したというのが暴行事件の経緯であるとか。


八百長」「ガチンコ」というキーワードを含めて事件全体をとらえると、すべてがクリアになるわけです。貴乃花親方の“八百長嫌い”は現役時代から徹底していましたが、そのような真実が背景にある事件について協会に報告しても揉み消されるのは目に見えています。そのために、協会からの聞き取りをはぐらかし、貴ノ岩本人への聴取を拒否し続けていたといいます。


一方で貴乃花親方は早々に警察を介入させ、民事訴訟も辞さない構えを見せていますが、これは「八百長」という言葉を供述調書や裁判記録に残すためではないかと推測されます。警察や裁判所が事実を把握し、それが公になれば協会の八角理事長も動かざるを得なくなるからです。つまり、貴乃花親方は今回の事件を機に、「モンゴル互助会」の殲滅を協会に求めているというのです。


この「週刊新潮」の記事、わたしは大いに納得しました。わたしも、つねづね大相撲の八百長問題に注目してきました。
東京都知事石原慎太郎氏も、「大相撲に八百長は付きもの」と語っていたことを思い出します。もともと、興業である大相撲はプロレスのようなものかもしれません。それにしても「モンゴル互助会」という負のキーワードは、互助会経営者であるわたしには有難くない言葉ですね。(苦笑)


貴乃花親方の巡業部長では「八百長の練習できない」から、冬の巡業は「横綱白鵬は参加しない」と言っているという見方もあるようです。
モンゴル勢に八百長をさせないためには、どうしたらいいか。じつは、良いアイデアがあります。全モンゴル力士を1つの部屋に集めるのです。同部屋の力士同士の取組は認められていませんので、必然的に八百長はできなくなります。部屋の名前は「蒙古部屋」とでもすればよいでしょう。


わたしは、15年前の2002年の秋場所を思い出します。長期休場明けで引退をささやかれる中、貴乃花は満身創痍で勝ち越しを決めました。そして飛ぶ鳥を落とす勢いだった朝青龍との一戦を迎えました。多くの観客は、貴乃花はこの相撲で負けて引退を発表するのではと思っていました。しかし、貴乃花は見事なガチンコ相撲で朝青龍を破りました。現在の貴乃花親方の孤独な心中を思うと辛いですが、なんとか己の信念を曲げずに大相撲を正常化してほしいと願っています。最後に、『唯葬論』の「文庫版あとがき」の終わりに記した次の歌を貴乃花親方に贈ります。


風吹けど 月は動かず われもまた
     志をば 曲げずに行かん(庸軒)

2017年11月30日 一条真也