呪いの時代に、祝いの光を! 

一条真也です。
17日、「サンデー毎日」2017年10月29日号が発売されました。
表紙は、元宝塚歌劇団花組トップスターで女優の真矢ミキさんです。
わたしは、同誌にコラム「一条真也の人生の四季」を連載しています。
第101回は、「呪いの時代に、祝いの光を!」です。


サンデー毎日」2017年10月29日号



先日、わたしが経営するサンレーの創業の地に建つ松柏園ホテル新館「ヴィラルーチェ」がオープンしました。また、会社の創立50周年記念祝賀会を3日連続で開催させていただく予定です。半世紀の間にはさまざまなことがありました。お客様はもちろん、社員の皆様のおかげで、ここまで来ることができました。感謝の念でいっぱいです。



というわけで、わが社はすっかり「お祝い」ムードに包まれています。じつは、わたしは「祝う」という営み、特に他人の慶事を祝う心と行為が人類にとって非常に重要なものであると考えています。
よく「ありがとう」は最強の言霊だなどと言われますが、「おめでとう」はそれ以上のパワーを秘めているように思えます。なぜなら、「ありがとう」はレシーブですが、「おめでとう」とはサーブだからです。



サーブとしての「祝い」には、ものすごい力があります。「祝」に似た字に「呪」がありますが、「呪」も「祝」も神職者にかかわる字であり、「まじない」の意味を持ちます。「呪い」も「祝い」も、もともとは「言葉を使う」ことです。心の負のエネルギーは「呪い」、心の正のエネルギーは「祝い」によって発動されます。ネガティブな「呪い」を解く最高の方法とは、冠婚葬祭に代表されるポジティブな「祝い」を行うことなのです。



いま、世界も日本も、「呪い」の応酬がすさまじいと言えます。北朝鮮アメリカ、自民党と野党・・・・・・。それぞれが相手を完全破壊すべく、「呪い」を仕掛け合っています。ネット社会での個人の誹謗中傷、学校でのいじめ、会社でのハラスメントも立派な「呪い」です。



このような「呪い」を「祝い」によって解くことは、暗闇を太陽の光が照らすようなものではないでしょうか。わが社の冠婚施設では、結婚披露宴のみならず、長寿祝い、厄除け祝い、還暦祝いなどが開かれ、多くの方々が参加しています。これからも、「おめでとう」と「ありがとう」の声、心のサーブと心のレシーブが行き交う社会の実現をめざしたいです。


サンデー毎日」2017年10月29日号の表紙



2017年10月17日 一条真也