「こころの世界遺産」を読もう! 

一条真也です。
26日、父が82回目の誕生日を迎えます。
いつまでも元気で、厳しく(苦笑)指導してくれるのは、ありがたいことです。父には、きれいな色のシャツをプレゼントしました。
この日は、わたしにとっても小さな嬉しい出来事がありました。


サンデー毎日」2017年10月8日号



また、「サンデー毎日」2017年10月8日号が発売されました。
わたしは、同誌にコラム「一条真也の人生の四季」を連載しています。
第98回目のタイトルは、「『こころの世界遺産』を読もう!」です。



前回、ご紹介した『慈経 自由訳』(三五館)の帯には、「親から子へ、そして孫へと伝えたい『こころの世界遺産』」と書かれています。「こころの世界遺産」という言葉はわが造語で、全国紙のコラムやブログなどでも再三言及してきました。



今年の7月9日、福岡県宗像市沖ノ島が「神宿る島、宗像・沖ノ島と関連遺産群」の構成資産の1つとして、ユネスコにより世界遺産に登録されました。地元ではかなり盛り上がっています。地元といえば、わたしは、北九州市門司港にある日本唯一のミャンマー式寺院「世界平和パゴダ」が世界遺産になることを願っています。



世界遺産には、遺蹟や聖地などの「場所」、寺院や神殿などの「建物」のイメージが強いですが、わたしは「こころの世界遺産」というものがあってもいいのではないかと思っています。というのも、人類の歴史において、多くの人々の「こころ」に対して大きな影響を与え、現在も続けている人物や書物に深い関心があるのです。



以前、『世界をつくった八大聖人』(PHP新書)という本を書いた。同書ではブッダ孔子老子ソクラテスモーセ、イエスムハンマド聖徳太子の8人を取り上げ、その生き様、考え方、そして共通点などについて詳しく述べました。人類に影響を与えた人物には、8人の聖人以外にも、古今東西の英雄がいます。しかし、彼らの築いた帝国や王国や王朝や幕府は今では存在しません。彼ら英雄の影響力は現在進行形ではないのです。



聖人たちの教えは、仏典、『旧約聖書』『新約聖書』『コーラン』『論語』『老子』などに残されています。また、『ギリシャ神話』や『古事記』、『イソップ寓話』や『アラビアン・ナイト』、さらには、アンデルセンなどの童話作家たちの作品も、世界中の人々の「こころ」に良き影響を与え続けます。これらの書物は「こころの世界遺産」と呼べる人類の宝であり、世界平和に通じる「教養」を育みます。「こころの世界遺産」を読みましょう!



サンデー毎日」2017年10月8日号の表紙



2017年9月26日 一条真也