横須賀

一条真也です。
横須賀に来ています。6日、わたしが会長が務める全互連の第59回定時総会がこの街で開催されました。7日、ホテルを8時に出発して、わたしたちは横須賀観光に向かいました。


三笠公園のようす

東郷平八郎像の前で

記念館「三笠」の前で


まずは、横須賀市稲岡町にある三笠公園を訪れました。
ここには、世界の三大記念艦の1つである記念艦「三笠」があります。公益財団法人「三笠保存会」によって運営されていますが、世界で現存する唯一の前弩級戦艦といわれています。ちなみに三笠と並び称される「世界の三大記念艦」はイギリスの「ヴィクトリー」及びアメリカの「コンスティチューション」です。それぞれ、自国の独立を守るための重要な海戦において歴史的な勝利を収めたことから「世界の三大記念艦」といわれています。


記念艦「三笠」乗艦記念

記念艦「三笠」の由来

戦艦三笠の模型



さて、戦艦三笠とはどのような存在だったのか。
記念艦「三笠」公式HPでは、次のように紹介しています。
日清戦争に勝利した我が国は、下関条約により賠償として清国から遼東半島を割譲されましたが、強力な軍事力を極東に展開している露独仏三国の強い干渉を受け、遼東半島を清国に返還せざるを得ませんでした。欧米列強の軍事脅威から主権と領土を守るためには軍事力の強化が急務と痛感した時の政府は、戦艦6隻、装甲巡洋艦6隻を基幹とする『六六艦隊整備計画』を推進しました。『三笠』は、英国ヴィッカース造船所に発注した6隻目の戦艦であり、明治35年(1902年)3月に竣工、直ちに横須賀に回航され、日露関係が悪化し戦時体制に移行した明治36年12月、連合艦隊編入され、その旗艦になりました」


記念艦「三笠」の艦内で

記念艦「三笠」の艦内で

記念艦「三笠」の艦内で

記念艦「三笠」の艦内で



司馬遼太郎歴史小説を愛読する経営者の方も多いようですが、『坂の上の雲』は、三笠が活躍する日露戦争を描いた作品です。この秀逸な小説は「司馬史観」という独自の歴史観に基づき、読み手を魅了する文体で執筆されていますが、あくまで「小説」であり、必ずしも史実ではありません。


坂の上の雲 全8巻セット (新装版) (文春文庫)

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記念艦「三笠」公式HPでは、日本海海戦における三笠について次のように解説しています。
ロシア皇帝は、不利な戦況を挽回するため、明治37年10月、ロジェストウエンスキー中将を指揮官とする第2太平洋艦隊を、次いで翌年2月15日、第3太平洋艦隊をバルト海のリバウ海軍基地から極東に派遣しました。(第2、第3太平洋艦隊の総称がバルチック艦隊です)東郷平八郎連合艦隊司令長官は、バルチック艦隊は必ず対馬海峡を通過してウラジオストクに向かうと判断し、朝鮮半島南端の鎮海湾に連合艦隊を集結させ、猛訓練を続けながら待ち構えました。明治38年5月27日早朝、仮装巡洋艦信濃丸』からの『敵艦隊見ゆ』との警報を受信した連合艦隊は直ちに出撃、対馬沖でバルチック艦隊を迎撃し、5月27、28の両日にわたって激しい戦闘を繰り広げ、ロシア艦隊を撃破、降伏させました」


記念艦「三笠」の艦内で

横須賀港を望む



日本戦史上名高い「東郷ターン」は史実ですが「日本海海戦は丁字戦法で勝てた」とするのは軍令部のマスコミ発表によるものであり、実際には敵艦隊の進路を遮る「丁字戦法」といえる理想形ではなかったそうです。それはともかく、三笠を旗艦とする連合艦隊による日本海海戦での勝利は、歴史的意義をもっています。


ネルソン提督と並ぶ東郷元帥

「三笠」の司令長官室



記念艦「三笠」公式HPには、次のように記されています。
「明治38年5月27日、東郷平八郎大将率いる連合艦隊がロシアのバルチック艦隊対馬沖で迎撃し未曾有の勝利を収めたことによりロシアは継戦意欲を失い、アメリカ大統領の仲介で米国ポーツマスにおいて日露講和条約が締結されました。
日露戦争の勝利により、我が国は独立を全うし国際的地位を高め、また、有色人種として蔑視され、抑圧、蹂躙されていたアジア・アラブ諸国に希望を与え、独立の気運を促進しました」


「三笠」の会議室

VR「日本海海戦



日露戦争終結し、連合艦隊が帰還した際、「聯合艦隊解散之辞」が東郷元帥により示達されます。文章の起草者は、司馬遼太郎の『坂の上の雲』の主人公の一人である秋山真之(さねゆき)です。
その最後の一節は、以下の通りです。
「神明は唯(ただ)平素の鍛練に力(つと)め、戦はずして既に勝てる者に勝利の栄冠を授くると同時に、一勝に満足して治平に安ずる者より直(ただち)に之(これ)を奪う。古人曰く勝(かっ)て兜の緒を締めよと」
身の引き締まるような名文です。



軍港クルーズ船

軍港クルーズに出発!

いきなり潜水艦を発見!

イージス艦の前で



それから、「YOKOSUKA軍港めぐり」に参加しました。
公式サイト「YOKOSUKA 軍港めぐり」では、「日米の艦船を見られる日本唯一のクルーズ」として以下のように書かれています。
「横須賀港は今から約160年前に米国ペリー艦隊が上陸して以来、海軍港として発展してきました。アメリカ海軍施設(横須賀本港)と海上自衛隊の司令部(長浦港)が置かれた港として広く知られており、トライアングルでは、これらの港を船でめぐるご当地クルーズ『YOKOSUKA軍港めぐり』を毎日運航しています。YOKOSUKA軍港めぐりは、アメリカ海軍や海上自衛隊の艦船を間近で見ることができる、日本で唯一のクルージングツアーです」


風が強かったです

男の子にはたまりません!

イージス艦発見!

イージス艦を眺める

海軍に入りたかった・・・

戦艦の船首を見る

軍港クルーズいいね!



YOKOSUKA軍港めぐりで観られる艦船は実に多彩です。
海上自衛隊の潜水艦や護衛艦、米海軍のイージス艦、タイミングによっては空母、砕氷艦(南極観測艦)、潜水艦などを観ることができます。客船も美しいですが、戦艦も美しいものだと思いました。
なお、横須賀冠婚葬祭互助会さんから4種類の「よこすか海軍カレー」をお土産に頂戴しました。いろんな味を食べるのが楽しみです!


お土産に頂戴した「よこすか海軍カレー



2017年6月8日 一条真也