村田戦は無効試合にすべし!

一条真也です。昨日、29歳になりました。
わたしは、いま、怒り狂っています。昨夜、ボクシングのWBA世界ミドル級王座決定12回戦(20日、東京・有明コロシアム)で村田諒太(31=帝拳)がアッサン・エンダム(33=フランス)に1―2の判定で敗れました。


「スポーツ報知」5月21日号



村田はエンダムから4回に右のカウンターでダウンを奪い、5回、7回にも、“ロープダウン”とも取れる大ダメージを与えました。いわば、村田の「圧勝」というべき試合です。しかしながら、彼は判定負けを喫したわけです。


「手数の差」などと見る向きもあるようですが、とんでもない話です。
手数の多い選手の方が、ダウンを奪った選手よりも勝るなど、聞いたことがありません。まさに「疑惑の判定」です。可解な判定で村田が敗れた試合を国内メディアのみならず、海外メディアも問題視しています。


また、WBAヒルベルト・メンドサJr会長も納得できないようで、再戦指令を出しています。メンドサ会長は自身のツイッターで、自身がつけた採点表を公表しました。そこで、117―110で村田の勝ちとし、「DIRECT REMATH(再戦)」と書き添えています。そして、「私は公正な採点が下すことができないスポーツに怒りと不満を覚える。私の採点では村田が117―110で勝っていた。村田諒太帝拳プロモーション、日本のボクシングファンにお詫びしたい。ひどい判定がもたらすダメージをどう回復させたらいいか、言葉が見つからない。私はチャンピオンシップ委員会に再戦を要求する」と声明を発表しました。



ブログ「村田諒大はいい!」にも書いたように、わたしは村田のファンです。2014年2月22日にマカオで行われた村田がカルロス・ナシメント(ブラジル)と戦ったミドル級ノンタイトルマッチ8回戦をTV観戦して、わたしは「ボクシングって面白いなあ」としみじみと思いました。そして、「村田は華があるなあ」とも思いました。とにかく入場時も退場時もインタビューの間もニコニコしている姿が新鮮でした。まるで「おひさま」のような明るさを持った選手です。彼が世界ミドル級王者になっていたら、日本中に元気を与えてくれたに違いありません。かえすがえすも残念です。



わたしは、WBAメンドサ会長がぜひ昨夜の試合を無効試合とし、再度、世界ミドル級王座決定を行うことを願っています。無効試合ですから、エンダムを王者としては認めません。あくまでも王座は空位とし、その決定戦をもう一度行うのです。本来、村田の勝ちに変更してもいいくらいですが、それは難しいでしょうから、再び王座決定戦を行うしかありません。
村田のセコンド陣も、今度は油断せず、ダウンを奪った後も果敢に攻めさせることが大事ですね。ジャッジが買収されない対処も怠ってはなりません。



とにかく、こんなインチキ判定を許していては、ボクシングというスポーツそのものがダメになります。今月7日、無料インターネットテレビ局Abema TVが放送した「亀田興毅に勝ったら1000万円」という番組が大きな反響を呼びました。ボクシング亀田3兄弟の長男で元世界3階級制覇王者の亀田興毅氏(30)が素人の挑戦者4人とボクシングをするという内容ですが、同番組はこれまでの最高視聴数を大きく上回る1420万を記録しました。それを知ったわたしは、ボクシング人気回復の兆しを感じていたわけですが、その矢先の今回の疑惑の判定です。


プロレス業界凋落の理由がよくわかる2冊



最近、『猪木は馬場をなぜ潰せなかったのか』西花池湖南著(河出書房新社)、『闘魂最終章 アントニオ猪木「罪深き太陽」裏面史』井上譲二著(双葉社)を続けて読んだのですが、全盛期を誇った昭和の「新日本プロレス・ブーム」が、一連の不透明決着によって一気に人気を失い、その後、プロレス業界は坂道を転げ落ちるように凋落の一途をたどったことが書かれていました。ボクシングだって、こんな不透明判定が下るようでは、人気が低迷していくことは間違いないでしょう。村田には実力があります。近い将来、必ず彼が世界ミドル級チャンピオンになることを信じています。



*よろしければ、本名ブログ「佐久間庸和の天下布礼日記」もどうぞ。



2017年月日 一条真也