九份

一条真也です。
サンレー創立50周年記念旅行の1班で、台湾に来ています。
ブログ「テレサ・テン紀念墓苑」で紹介した場所の次は、九份(きゅうふん、台湾読みでジョウフン)を訪れました。台北市から車で1時間ほどの場所ですが、連日多くの観光客が詰めかける人気のスポットです。


九份にて

異界の入口に猫が2匹いました

本物の犬が2匹寝ていました

急な坂を上りました



細い路地の階段に沿うように古い建物が軒を連ねる景色。
残念ながら日中の観光でしたが、ここの夜景が人気の秘密なのです。
そう、アニメ映画「千と千尋の神隠し」に登場する湯屋のモチーフとなった建物がある場所ですね。ここは一度来てみたかった!


このアニメ映画は、スタジオジブリの長編アニメーション映画で宮崎駿監督の作品です。2001年に公開され、興行収入は300億円を超え、日本歴代興行収入第1位を達成し、いまだにこの記録は破られていません。
千尋という名の10歳の少女が、引っ越し先へ向かう途中に立ち入ったトンネルから、神々の世界へ迷い込んでしまう物語ですが、千尋の両親は魔女の湯婆婆によって豚に変えられてしまうのです。千尋は湯婆婆の経営する銭湯で働きながら、両親とともに人間の世界へ帰るために奮闘するという内容です。


これが湯屋のモデル・阿妹茶楼だ!!

阿妹茶楼の前で

湯婆婆の屋敷

阿妹茶楼の入口で

阿妹茶楼の店内のようす

美味しい烏龍茶をいただきました

近くの店でカオナシのお土産が売られていました



さて、ANAの「Travel&Life」では九份が次のように紹介されています。
「山あいの静かな村が一転、ゴールドラッシュの賑わいを迎えたのは清朝時代の終わりのこと。19世紀後半から20世紀前半にかけて、台湾全土から人々が集まり、九份は栄華を極めました。1900年代半ばには徐々に採掘量が減り、1971年についに閉山。九份はかつての静かな地方の村へと戻りました。1989年、映画『非情城市』の舞台になったことをきっかけに再び注目を集めると共に、日本では、九份の町中にある建物が2001年公開の映画『千と千尋の神隠し』に登場する湯婆婆の湯屋を彷彿させるとして話題に。日本統治時代に建てられた古い建物が残ることから、どこか懐かしい雰囲気が漂う町並みは日本人の琴線に触れ、今や台湾で行きたい観光地ナンバーワンとなりました」


非情城市」は、わたしも映画館で観ました。日本統治時代の終わりから、中華民国台北に遷都するまでの台湾社会が描かれています。
公開当時は台湾の戒厳令解除からわずか2年後であり、台湾内で「二・二八事件」が公に語られることは多くはなかったそうです。


眺めの良い場所から太平洋を望む

九份の案内図



なにぶん、訪れた時間では九份の幻想的な雰囲気を味わうことは叶いませんでしたが、ノスタルジックな街並みを楽しみました。ゴールドラッシュに沸き、寂びれ、そして映画を契機に人気観光地になる・・・映画の影響力に驚きつつも、永続的な発展をしていくには、何事も初期設定とアップデートが肝要であるということを感じさせられました。



*よろしければ、本名ブログ「佐久間庸和の天下布礼日記」もどうぞ。



2017年3月2日 一条真也