自分のためと人のため   


自分の欲求ばかり追い求めていると、人に嫌われて
結局は寂しい人生を送ることになる。
だが、いつも人の犠牲になってばかりいると、
それはそれで苦しい気持ちになってくる。
自分のためと人のため、
そのバランスがとれていると心が安定する。
自分のためにやっていることが、
そのまま他人の喜びにつながり、
他人のためにやったことが、
そのまま自分の喜びにつながることが一番だ。
(『御請来目録』)



一条真也です。
空海は、日本宗教史上最大の超天才です。
2015年は、高野山金剛峯寺開創1200年記念イヤーでした。
高野山では4月2日から5月21日まで50日の間、弘法大師空海が残した大いなる遺産への感謝を込めて、絢爛壮麗な大法会が執り行われました。この記念として、わたしは『超訳 空海の言葉』(KKベストセラーズ)を監訳しました。現代人の心にも響く珠玉の言葉を超訳で紹介しています。



空海は「お大師さま」あるいは「お大師さん」として親しまれ、多くの人々の信仰の対象ともなっています。「日本のレオナルド・ダ・ヴィンチ」の異名が示すように、空海は宗教家や能書家にとどまらず、教育・医学・薬学・鉱業・土木・建築・天文学・地質学の知識から書や詩などの文芸に至るまで、実に多才な人物でした。このことも、数多くの伝説を残した一因でしょう。「一言で言いえないくらい非常に豊かな才能を持っており、才能の現れ方が非常に多面的。10人分の一生をまとめて生きた人のような天才である」
これは、ノーベル物理学賞を日本人として初めて受賞した湯川秀樹博士の言葉ですが、空海のマルチ人間ぶりを実に見事に表現しています。


超訳空海の言葉

超訳空海の言葉

*よろしければ、本名ブログ「佐久間庸和の天下布礼日記」もどうぞ。



2017年2月27日 一条真也