余命宣告されたら、友人や知人に会いに行く

一条真也です。
富山に来ています。ブログ「青木新門氏にお会いしました」で紹介したように、6日夜、『納棺夫日記』などで有名な作家の青木新門氏と会食し、葬儀について意見交換させていただきました。7日は、わたしが会長を務める全国冠婚葬祭互助会連盟(全互連)の第58回定時総会が開催されます。
さて、わたしは、NIKKEI STYLE「一条真也の人生の修め方」というコラムを連載しています。第33回目となるコラムが本日アップされました。


「余命宣告されたら、友人や知人に会いに行く」



今回のタイトルは、「余命宣告されたら、友人や知人に会いに行く」です。
このたび、わたしは、『死ぬまでにやっておきたい50のこと』(イースト・プレス)という本を刊行しました。同書では、死ぬまでにやっておきたいことを50項目考えることを提案しています。その中でも、特に「お世話になった人に会いに行く」という項目に大きな反響がありました。

死ぬまでにやっておきたい50のこと

死ぬまでにやっておきたい50のこと

わたしもお会いしたことがありますが、金沢に住む大浦静子さんという方がいます。静子さんは、最愛の娘さんである郁代さんをがんのために34歳の若さで亡くされました。静子さんは、郁代さんが生まれたときから亡くなるまでの「いのち」の記録として、『あなたにあえてよかった』(北國出版社)という本を書かれました。同書を読むと、郁代さんの優しい心が自分にまで伝わってくるような気がします。郁代さんは余命半年を宣告されたときにお別れの旅を始められました。病身にもかかわらず、国内で30人、海外で30人のお友だちに会い続けられたそうです。
それは、「延命治療をしない」という勇気ある選択の結果でした。
そのことが2007年の日本テレビ系列の「24時間テレビ 愛は地球を救う」で取り上げられ、秋川雅史さんによって「千の風になって」が歌われました。

あなたにあえてよかった

あなたにあえてよかった

郁代さんの最期の言葉は「これまで(の人生)完璧だった」でした。静子さんは、「自分にとって良いことも、嫌なこともあったのに、世界を全肯定したような言葉に聞こえました。死を前にして賜った、命の讃歌でした」と書かれています。わたしは、たとえ34年の生涯だったとしても、心からご家族と愛し合うことができた郁代さんは幸せだったのではないかと思います。わたしも、死を意識したとき、なつかしい人、お世話になった人、ともに時代を生きてきた人たちに別れを告げたいと思います。


次回も、どうぞお楽しみに!



なお、第34回目のアップは6月21日(火)。タイトルは「隣人祭りで仲間をつくろう!」です。「隣人祭り」とは、地域の高齢者を中心とした食事会です。 6月11日は、世界同時「隣人祭り」の日です。欧米をはじめとした世界各国で「隣人祭り」がほぼ同時に開催されます。日本では、北九州市八幡西区にあるサンレーグランドホテルで開催され、わたしも参加する予定です。「隣人祭り」では、「いま」「ここに」居合わせた人が“となりびと”だという実感がしますね。「いま」「ここに」居合わせるだけで、大いなる「縁」を感じることができます。そして、それこそが「無縁社会」を乗り越える第一歩となるはずです。「隣人祭り」が日本中で開かれれば、一人暮らしの高齢者にも仲間が増え、孤独死は激減するでしょう。
次回は、そんな話を書きます。どうぞ、お楽しみに!



*よろしければ、本名ブログ「佐久間庸和の天下布礼日記」もどうぞ。



2016年6月7日 一条真也