死ぬまでにやっておきたい50のこと

一条真也です。
東京に来ています。昨夜は、宗教学者島薗進先生、鎌田東二先生のお二人と会食し、グリーフケアの未来に着いて大いに語り合いました。
さて、わたしは、終活WEB「ソナエ」で「一条真也のハートフル・ライフ」を連載しています。「日本の心」や「心ゆたかな生き方」をテーマに月に2回、コラムをお届けしております。その第31回目が本日アップされました。



終活WEB「ソナエ」



第31回目のタイトルは「死ぬまでにやっておきたい50のこと」です。「最期の瞬間を清々しく生きるために」の大見出しで、TOPページに掲載されています。わたしの最新刊『死ぬまでにやっておきたい50のこと』(イースト・プレス)が刊行されました。「人生の後半を後悔しないライフプランのつくり方」というサブタイトルがついています。死の直前、人は必ず「なぜ、あれをやっておかなかったのか」と後悔するといいます。 さまざまな方々の葬儀のお世話をさせていただくたびに耳にする故人や遺族の後悔の念・・・・・・そのエピソードを共有していけば、すべての人々の人生が、今よりもっと充実したものになるのではと考えました。
 


「死ぬまでにやっておきたい50のこと」



死ぬまでにやっておきたい・・・・・・このテーマを聞いて、まず思い出した方がいます。「現代の賢者」と呼ばれる上智大学名誉教授の渡部昇一先生です。 渡部先生は本書にも過分な推薦文を寄せていただき、心より感謝しています。2014年、長年の願いがかない、私淑する渡部先生との対談本『永遠の知的生活』(実業之日本社)を出版することができました。「余生を豊かに生きるヒント」というサブタイトルがついています。渡部先生のお話は本当にわたしの今後の人生を豊かにしてくださるものばかりでした。



対談で書斎の話題になったとき、渡部先生は次のようにおっしゃいました。
「書斎の新築を考えたのが、実は15年くらい前のことです。年齢的には65歳の頃ですね。わたしのイメージした書斎は、15万冊が収容できるものです。都内にこれだけのスペースを作るとなると、それなりの費用がかかります。若干の蓄えはありましたが、やはり借金をしないと実現しません。65歳を超えて、蓄えを吐き出し、さらには借金までする。常識的に考えれば、たかだか書斎を作るのに、そんなことをする必要はない、と思われると思います。他人というか、家族もそうかもしれませんが、『たかが書斎にそんな投資をして』ということです。 でも、私にとって楽園というべき書斎の新築は、知的生活のために欠かせないし、95歳まで生きようと思う人間にとっては譲れないものでした」



また渡部先生は「寿命が来て、新築した書斎に仮に1日しかいられなかったとしても、わたしは実行したでしょうね。幸いなことに、そうした不幸は訪れず、今、書斎で最高の時間を過ごしています」とも言われました。渡部先生は95歳まで現役で頑張られるということです。50歳を超えたわたしなど、やっと半分にさしかかったばかりです。本書で紹介した50のことは、わたしが中年から初老の入り口にさしかかり、その心得のようなものを書き綴りました。最後に、わたしもいつの日か渡部先生のように、心から満足できるような書斎をつくりたいと思っています。



死ぬまでにやっておきたい50のこと』(イースト・プレス)を紹介



次回は5月2日にアップの予定です!


次回の「一条真也のハートフル・ライフ」は、5月2日(月)にアップされる予定です。タイトルは「古代エジプト人の『死』の文化に学ぶ」です。ツタンカーメンの墓に隠し部屋がったことが明らかになり、古代エジプトが注目されています。とても興味深い本を読みました。『古代エジプト 死者からの声』大城道則著(河出書房新社)です。古代エジプトといえば、ミイラ、ピラミッド、極彩色に彩られた壁画や巨大な石造りの神殿・・・・・・そこには、どこまでも「死」のイメージがついて回ります。古代エジプトは大いなる「死」の文化が栄えていました。万人に必ず訪れる「死」を古代エジプト人たちはどのように考え、どのように受け入れていたのでしょうか。同じ多神教の国である日本をはじめとする他の文化・文明との比較によって、著者は古代エジプトの死生観・来世観の独創性を浮かび上がらせています。次回はそんなことを書きます。どうぞ、お楽しみに!


死ぬまでにやっておきたい50のこと

死ぬまでにやっておきたい50のこと

*よろしければ、本名ブログ「佐久間庸和の天下布礼日記」もどうぞ。



2016年4月15日 一条真也