ブッダの教えを求めてインドへ

一条真也です。いま、インドにきています。
わたしは、 終活WEB「ソナエ」で「一条真也のハートフル・ライフ」を連載しています。「日本の心」や「心ゆたかな生き方」をテーマに月に2回、コラムをお届けしております。その第27回目が本日アップされました。



終活WEB「ソナエ」



第27回のタイトルは「ブッダの教えを求めてインドへ」です。
終活WEB「ソナエ」のTOP画面には「ブッダは葬式をどう考えていたのか」という大見出しがつけられています。
現在、「アジア冠婚葬祭業国際交流研究会」の副座長としてインドを視察中なのですが、現地では聖なるガンジス河をはじめ、サルナート、ブッダガヤ、ラージギルなどの仏教聖地を回っています。言うまでもなく、インドはブッダ世界宗教である仏教を開いた土地です。その布教のルートを追いながら、ブッダの教えというものを振り返っています。



ブッダの教えを求めてインドへ


現在のわたしたちは、大きな危機を迎えています。戦争や環境破壊などの全人類的危機に加え、わたしたち日本人は東日本大震災という未曾有の大災害に直面しました。想定外の大津波と最悪レベルの原発事故のショックは、いまだ覚めない悪夢のようです。そんな先行きのまったく見えない時代に最も求められる教えを残したのがブッダではないかと思います。仏教は、正義より寛容の徳を大切にします。いま世界で求められるべき徳は正義の徳より寛容の徳、あるいは慈悲の徳です。この寛容の徳、慈悲の徳が仏教にはよく説かれているのです。わたしは、仏教の思想、つまりブッダの教えが世界を救うと信じています。



インドで生まれた仏教は、中国から朝鮮半島を経て日本に伝わってきました。日本仏教は「葬式仏教」とも呼ばれます。しかし、宗教学者島田裕巳氏などが執拗に葬式仏教批判を繰り広げています。島田氏はかつて『葬式は、要らない』(幻冬舎新書)において、ブッダの葬式観に触れました。ブッダは決して霊魂や死後の世界のことは語らず、この世の正しい真理にめざめて、一日も早く仏に到達することを仏教の目的にし、葬儀というものを否定したというのです。いわば、仏教の開祖であるブッダ自身を「世界最初の葬儀無用論者」として位置づけたわけですね。しかし、ブッダはけっして葬儀を否定していませんでした。



図解でわかる! ブッダの考え方』(中経の文庫)が紹介されています



次回は3月2日にアップの予定です!



次回の「一条真也のハートフル・ライフ」は、3月2日(水)にアップされる予定です。タイトルは「葬儀の意味を問う映画『サウルの息子』」です。第68回カンヌ国­際映画祭にてグランプリに輝いた映画「サウルの息子」を観ました。強制収容所で仲間たちの死体処理を請け負うユダヤ人の主人公が、息子と思われる少年をユダヤ人として正しい儀式で弔うために収容所内を駆け回る2日間を描いた感動作です。日本の「おくりびと」が第81回開アカデミー賞外国語映画賞を受賞しましたが、この「サウルの息子」は第88回アカデミー賞外国語映画賞の最有力候補になっています。次回はそんなことを書きます。どうぞ、お楽しみに!



*よろしければ、本名ブログ「佐久間庸和の天下布礼日記」もどうぞ。



2016年2月15日 一条真也