太陽の光線は、美人の顔も照らせば、犬の糞も照らしている

一条真也です。
発行部数18万部の「リビング北九州」連載の「一条真也の心に残る名言」の第30回目です。今回は、中村天風の「太陽の光線は、美人の顔も照らせば、犬の糞も照らしている」です。


「リビング北九州」10月31日号



言葉は、人生をも変えうる力を持っています。
今回は、異色の哲学者として知られ、成功哲学を説いた中村天風の言葉です。天風は東郷平八郎原敬松下幸之助稲盛和夫など、多くの名立たる人物たちにも影響を与えた指導者でもあります。



「太陽の光線は、美人の顔も照らせば、犬の糞も照らしている」という言葉は、「太陽は万物にとって平等である」ということですね。
そう、太陽はあらゆる地上の存在に対して平等であり、太陽光線は美人の顔にも降り注げば、犬の糞をも照らします。
この世の中に、こんな平等はなかなかありませんね。



さて、太陽といえば17世紀のフランスのモラリスト文学者であるラ・ロシュフーコーの「太陽と死は直視できない」という言葉もあります。
直視できないという「不可視性」だけでなく、太陽と死には「平等性」という大きな共通点があるのです。 ちなみに、わたしは「死は最大の平等である」と信じ、その言葉を口癖にしています。



太陽と同じく「死」も平等です。「生」は平等ではありません。
生まれつき健康な人、障害を持つ人、裕福な人、貧しいなど、「生」は差別に満ち満ちています。しかし、王様や富豪でも庶民でもホームレスでも「死」だけは平等に訪れるのです。



*よろしければ、本名ブログ「佐久間庸和の天下布礼日記」もどうぞ。



2015年10月31日 一条真也