敵の悪口をいうな

一条真也です。
この記事は、当ブログの1200本目の記事となります。
発行部数18万部の「リビング北九州」の最新号が発行されました。
同紙に連載している「一条真也の心に残る名言」の第28回目が掲載されています。今回の名言は、武田信玄の「敵の悪口をいうな」です。


「リビング北九州」8月29日号



言葉は、人生をも変えうる力を持っています。
今回は、あまりにも有名な「風林火山」の軍旗を用い、「甲斐の虎」と呼ばれた武田信玄の言葉です。信玄について詳しく描いた『甲陽軍艦』には、「敵の悪口をいうな」という信玄の言葉が紹介されています。この信玄、じつは彼の敵たちからも一目置かれていました。



なぜ、敵の悪口を言ってはいけないのか。敵とはそもそも相容れない相手であって、ののしりあうのは当然とまでは言わないにしても、いたしかたないのではないか。そこには、まず、敵をののしることで相手を憤慨させ、逆に相手を強大化させてしまうといけない、という計算も含まれているかもしれません。しかし、その根本には、信玄の好敵手であった上杉謙信との間にあった互いを尊重する「礼」の精神こそが、武士の戦いには必要であると考えていたのではないでしょうか。



経営者でもあるわたしは同業他社であっても良い点は素直に学ぶことを心がけ、社員にもそう勧めています。また、絶対に相手の悪口は言わないように決めています。ライバルを中傷する会社など、いずれ自滅することがわかっているからです。



*よろしければ、本名ブログ「佐久間庸和の天下布礼日記」もどうぞ。



2015年8月29日 一条真也