「虹鬼伝説」

一条真也です。
今日は節分です。今夜、松柏園ホテルで「節分祭」と「合同厄除け祝い」が行われます。帰宅してから自宅でも豆をまくつもりです。娘たちが小さかった頃はよく鬼の仮面をかぶったものですが、「鬼は外」と豆を投げつけられるのは、なんとなく切ないですね。なぜなら、鬼を忌むべきべき存在として決めつけているからです。そこには「排除」の構図があるからです。


かつて、わたしは「鬼は外 豆を投げれど 赤鬼の泣いた顔見て 鬼も内へと」という歌を詠みました。鬼にちなんだ歌といえば、ブログ「鎌田東二の世界」で紹介した「バク転神道ソングライター」こと鎌田東二先生の名曲「虹鬼伝説」を思い出します。「虹鬼伝説」の歌詞は以下の通りです。



「虹鬼伝説」 (作詞)鎌田東二


昔昔その昔 東の国のその果てに 一人の鬼が住んでいた
やさしいやさしいその鬼は 怖い怖い顔だった
だから誰もが逃げてった

なぜなぜ どうして なぜなぜ 逃げてくの
僕と一緒に遊んでよ 僕は独りでさみしいよ

昔々その昔 孤独な鬼は旅をした 友を求めて旅をした
淋しい淋しい心には きれいなきれいな虹の橋
だけど誰にも見えなかった

なぜなぜ どうして なぜなぜ 逃げてくの
僕と一緒に遊ぼうよ 僕は独りでいたくない

孤独な鬼は涙した 友を求めて涙した どこにも友はいなかった
独り淋しく涙した この世の果てで涙した
流す涙が枯れるまで

鬼 鬼 どうしたの なぜなぜ 泣いてるの
わたしも独り さみしいの わたしも鬼よ さみしいの

昔々その昔 孤独な鬼は鬼と会った この世の果てで友と会った
うれしいうれしい出会いだった この世のものとは思えない
きれいなきれいな鬼と会った

鬼 鬼 どこまでも 鬼 鬼 いつまでも
二人でいっしょに生きてゆく 二人の鬼は生きてゆく

昔々その昔 孤独な鬼は友と会って 二人でいっしょに虹になった
やさしいやさしいその鬼は きれいなきれいな虹になった
二人でいっしょに虹になった

虹 虹 どこまでも 虹 虹 いつまでも
心に虹を架けようよ 虹の橋を架けようよ
虹 虹 いつまでも 虹 虹 どこまでも
心をつなぐ虹の橋 世界をつなぐ虹の橋
心をつなぐ虹になれ 世界をつなぐ虹になれ



歌:鎌田東二  演奏&プログラミング:古川はじめ
歌/コーラス:KOW  編曲:古川はじめ



この「虹鬼伝説」が収められたCD「この星の光に魅かれて」には、鎌田先生自身のコメントが次のように書かれています。
「・・・子どものころしばしば鬼を見た。天河大弁財天社には2月2日の夜に祖霊でマレビトである『鬼』を迎える『鬼の宿』という神事がある。鬼とはいったい何か。わたしは今も鬼に魅せられ続けている。『虹の祭り』のイメージソングとして生まれた。・・・」
わたしは、この「虹鬼伝説」という歌が大好きです。
これほど「平和」や「平等」というものを発信したメッセージソングはないと思います。この歌を聴くたびに、美しい虹が心に浮かんできます。



そして、わたしはエジプト出身でイスラム教徒初の力士、大砂嵐金崇郎のことを想いました。首相官邸の周辺では、日本の外交の脆弱さを非難する活動家がデモを繰り返しているそうですが、中には右翼系のグループがいて「大相撲からイスラム教を追い出せ」と叫んでいるといいます。
大砂嵐は国技館の千秋楽では遠藤に敗れ、8勝7敗と勝ち越したものの「おい、イスラム国!」と心ないヤジが飛んだそうです。わたしは、大砂嵐を「鬼」と決めつけた人々に対して強い怒りを覚えます。



ブログ『相撲、国技となる』に書いたように、相撲の丸い土俵は「和」のシンボルであり、「日の丸」や「円」にも通じます。あらゆる宗教や国家や民族を超越して世界中の力士を受け入れる大相撲の土俵こそはまさに「和」そのものではないでしょうか。そして、この「和」とは「平和」の「和」です。


「平和」のシンボルといえば、なんといっても虹です。
ブログ「世界の未来に虹がかかりますように・・・・・・」に書いたように、イスラム国の人質問題で、日本中が重苦しいムードに包まれていた先月28日、わたしは東京の神宮前の書店で『RAINBOW IN YOUR HAND』カワムラ・マサシ著(ユトレヒト)という本を買いました。作者である川村真司氏は、広告代理店でコピーライターやアートディレクターを勤めるかたわら、創作活動を行っているアーティストです。


RAINBOW IN YOUR HAND』はフリップブック、いわゆるパラパラ本なのですが、36枚・72ページは黒字に両端に左右対称の7色のカラーチャートが印刷されているだけ。しかし、パラパラめくってみると、なんと虹が見えるのです。掌には銃やナイフではなく、虹をつくる本を!
ということで、鎌田先生には『RAINBOW IN YOUR HAND』をお送りしたいと思います。どうか、シリアの砂漠にも虹の橋がかかりますように。



鎌田先生といえば、ブログ「『生と死』を考える学び対談」で紹介したイベントが今月20日に東京都渋谷区恵比寿amuで開催されます。
席数に限りがございますので、参加希望の方はお早目にお申込み下さい。
お申込みは、こちらからお願いいたします



今年は、鎌田先生との満月の夜の往復書簡である「ShinとTonyのムーンサルトレター」が開始してから10周年にあたり、記念に『満月交感 ムーンサルトレター』の続編も出版する予定です。奇しくも今夜は満月ですので、松柏園から帰宅したら「ムーンサルトレター」の第116信を書きます。




鬼は外 豆を投げれど 赤鬼の
      泣いた顔見て 鬼も内へと(庸軒)




*よろしければ、本名ブログ「佐久間庸和の天下布礼日記」もどうぞ。



2015年2月3日 一条真也