リバーサイド教会

一条真也です。
ニューヨークに来ています。全互連の「米国冠婚葬祭事情視察ツアー」2日目となる19日、わたしたちは「リバーサイド教会」を訪れました。


リバーサイド教会の威容

世界最大級の教会を見上げる



リバーサイド教会は、ハドソン川に面した、コロンビア大学の近くの静かな場所にそびえたつ世界最大級の教会です。フランスのシャルトル大聖堂を模して、1922年に大富豪ロックフェラー2世によって建設されました。まだ100年経っていないのが信じられないほど、荘厳な外観です。


大聖堂の内部のようす

大聖堂の内部にて

反対側のようす

キリスト像が見下ろしています



教会の大聖堂の中に足を踏み入れると、天井高の広々とした空間と壁一面を埋め尽くすステンドグラスに圧倒されます。反対側には、イエス・キリストの像が見下ろしています。この教会は長さ約65メートル、高さ約30メートル、約2500名を収容できるそうで、まさに世界最大級の教会と言えます。


超宗教の祈りの集会も開かれました

古今東西の偉人や聖人の像が彫られています

リンカーンの姿を発見!



リバーサイド教会バプティスト派の教会ですが、9・11の直後には超宗教の祈りの集会が開かれています。また、宗教や宗派にこだわらず、あらゆる人々がここで結婚式を挙げることができるそうです。同性愛のカップルでさえ受け入れているとか。正面祭壇には、古今東西の偉人や聖人の像が彫られており、リンカーンの像も発見できました。


有名なパイプオルガン



1万1000本のパイプが張りめぐらされたパイプオルガンも有名です。
音響効果は抜群ですが、ここで、マーチン・ルーサー・キング牧師、ダライ・ラマ14世、ネルソン・マンデラクリントン元大統領などが演説し、ポール・マッカートニーらがコンサートを行っています。


もう1つの聖堂のようす

パイプオルガン

彫刻も素晴らしい



リバーサイド教会には、大聖堂を含めて3つの聖堂があります。大聖堂に比べるとずっと小ぶりな聖堂も見学しましたが、それでもパイプオルガンや彫刻などが素晴らしかったです。わたしたち冠婚葬祭業者にとって、世界最大級の大聖堂は凄すぎてビジネスの参考にはなりませんが、この小さいほうの聖堂はそのまま互助会が建設しても違和感のないレベルでした。


葬儀における遺体の安置所

レセプション会場にはバルコニーが・・・・・・

ジョージ・ワシントン橋を望む



教会ですから、結婚式だけでなく葬儀も行われます。
葬儀の遺体を安置する部屋には、イエスを描いた絵が飾られていますが、この絵もロックフェラーが寄贈したそうです。挙式後のレセプション会場もいくつかありました。会場の1つはバルコニー付きで、外に出ると素晴らしい眺め。遠くにジョージ・ワシントン橋も見えました。


エレベーターの天井

フリーメーソンのマーク?



この教会は10階建てですが、興味深かったのはエレベーターです。
天井には、十字架とともにダビデの星のような模様が描かれ、壁面には定規とコンパスをあしらった「フリーメーソン」を思わせるマークもありました。ロックフェラーがメーソンの主要メンバーであったことは有名です。


出入口に置かれた募金箱



教会の出入口には、募金箱が置かれていました。
でも意外と、募金や寄付金は集まらないそうです。みんな、大金持ちのロックフェラーが支えているという事実を知っているからかもしれません。なにしろ、ロックフェラー一族といえば世界有数の大富豪です。ロックフェラー2世の父親であるジョン・ロックフェラーは、今のモービル石油などの前身であるスタンダードオイル社の創設者で、巨額の資産を蓄財して「石油王」と呼ばれました。その資産を現在の価値に換算すると、2000億ドルに上るとか。しかし、晩年は慈善事業に従事しました。息子のロックフェラー2世も慈善事業に意欲を示し、教会を建設した他にも、大学を設立したり、アメリカの国立・国定公園のために広大な土地を購入して寄贈しました。
この日は、日本のブライダル・ビジネスを代表する大型結婚式場の経営者も何人か来ていましたが、日本のブライダル用ゴシック教会など問題にならないような本物の大聖堂の迫力に圧倒されていました。



*よろしければ、本名ブログ「佐久間庸和の天下布礼日記」もどうぞ。



2014年9月20日 一条真也