ワールドカップ

一条真也です。
今日は、みなさん、テレビの前に釘づけだったのでは?
そう、今日はサッカー・ワールドカップ(W杯)ブラジル大会の3日目でした。レシフェのペルナンブコ・アリーナで、1次リーグC組の日本代表が、コートジボワール代表との初戦に臨みました。
ご存知のように、残念ながら日本は1−2で敗れました。


残念ながら日本は初陣を飾れませんでした(NHKより)



前半16分、香川選手からパスを受けた長友選手が本田選手につなぎます。それにしても、この3人が同じチームにいるなんて贅沢ですね。
本田選手はペナルティエリア内で左足を振り抜きました。これがネットに見事に突き刺さって、先制のGOOOOOAL!!
いやあ、普段はサッカーなどまったく観戦する習慣がないのですが、やはりエキサイトしますね。「このまま日本は勝てる」と思いました。
また、「本田はカッコばかりつけているかと思ってたけど、やるときはやるじゃないか!」とも思い、本田選手を見直しました。



負けたけど、本田選手を見直しました(NHKより)



しかしながら、前半は日本が1点を先取したものの、後半は2点を入れられました。惜しくも、日本は初陣を飾ることができませんでした。最後のコートジボワールの露骨な時間稼ぎは不愉快でしたが、まあ勝敗につながる瀬戸際なので仕方がないでしょうね。ブログ「親と子、死者と生者」で紹介した大久保選手もよく頑張りました。



大久保選手もよく頑張りました(NHKより)



わたしは、2002年5月31日から6月30日に大韓民国と日本で開催された、2002FIFAワールドカップの終了後に、「ワールドカップに学べ!!」という社長訓示を書きました。冒頭には「日本中というより世界中を熱狂のウズに巻き込んだワールドカップが終了しました。全国サンレーグループ社員のみなさんも熱い声援を送ったことでしょう。私も日頃はサッカーの試合を見ないのですが、今回ばかりはロナウド、カーン、ベッカムといった世界のスーパースターのスーパープレーに大いに酔いました」とあります。


サッカーは戦争の代用品である!(NHKより)



そして、わたしは「ワールドカップを観戦して、気づいたことがいくつかあります」として、以下の点を指摘しました。
まず、よく言われることですが、数あるスポーツの中でもサッカーほど戦争の代用品となるものはないこと。各国の愛国心に基づくテンションはオリンピックの比ではなく、11人がそれぞれの役割を果たすべく一斉に動き出す様は、まさに「トラファルガー海戦」「日本海海戦」「ノルマンディー上陸作戦」などの史上に残る戦争のスペクタル・シーンを彷彿とさせます。


ワールドカップが戦争をなくす?(NHKより)



2002年大会では、フーリガンの暴動が懸念されたイングランド対アルゼンチン戦は無事に終わって良かったですが、日本対ロシア戦の後では、日本に敗れたロシア人が母国で暴れ、死者まで出る騒ぎになったといいます。おそらくロシアの人々にとっては、サッカーでの敗戦が「日露戦争以来の屈辱」と映ったのかもしれません。
いずれにしても、愛国心ナショナリズム、経済的格差から来るストレスなどのガス抜きとして、ワールドカップはすぐれた疑似戦争システムになっていると言えるのではないでしょうか。毎日ワールドカップをやっていれば、世界中で戦争は起きないのではないかとさえ思います。


サッカーは「相互扶助」のスポーツ(NHKより)



また、サッカーのチームというのは国家の軍隊だけでなく、会社にもよく似ています。サッカーは言うまでもなく団体競技であり、個人競技ではありません。会社もしかり。個人の力だけではやれることに限界があり、すぐれた業績をあげるには必ずチームプレーを必要とするものなのです。特にサッカーほど選手間の協力が必要なスポーツはなく、パスし合ってガードし合って、初めてゴールという結果になる。まさに「相互扶助」を形にしたものの一つがサッカーだと思います。スポーツにおける相互扶助の「かたち」がサッカーなら、社会におけるそれは互助会ではないでしょうか。


サッカーは「スピード」のスポーツ(NHKより)


サッカーは「スピード」のスポーツでもあります。90分間を全速力で走り回るのもすごいことですが、単にスピードということだけなら、陸上や水泳もそうでしょう。しかし、サッカーが陸上や水泳と違うのは「変化への対応のスピード」を必要とすることです。攻守の状況は一瞬にして変化する。それに応じてすばやく動く。まさにわが社の「S2M」にある「スピード・トゥー・マーケット」そのものです。市場の変化への迅速な対応なのです。なぜ、サッカー選手は変化への迅速な対応が可能なのか。それは、サッカーが「情報ネットワーク」のスポーツだからです。各人がそれぞれに情報を得たら、すばやく他の選手に伝える。サッカーとは、十一角形の情報ネットワークが常にアメーバのように形を変えながら動いている競技だと思います。先ほどの「相互扶助」とも重なりますが、わが社も社員全員が必要な情報を共有して、互いが得た情報をすばやく交換して、市場の変化に対して迅速に対応できる会社でありたいものです。
最後に、20日に行われるギリシャ戦での日本の勝利に期待します!


20日のギリシャ戦に期待します!(NHKより)


「スポーツ報知」6月16日号



*よろしければ、本名ブログ「佐久間庸和の天下布礼日記」もどうぞ。



2014年6月15日 一条真也