真央ちゃん、ありがとう!

一条真也です。
浅田真央選手がやりましたね!
20日、ソチ冬季五輪第14日、フィギュアスケート女子フリー(20日、アイスベルク・パレス)が行われました。前日にはSP16位という思わぬ結果に終わった浅田選手ですが、この日は今季初めて3回転半ジャンプを成功させました。6種類すべての3回転ジャンプに挑戦する攻めの姿勢を貫き、142・71点の自己ベストをマーク、合計198・22点で、6位に入りました。


自己ベストをマークしました



これを見て号泣した人も多いと思いますが、わたしも涙が出ました。
16位から6位へという、10人抜きも異例ですが、何よりも前日の悪夢を振り切って初めて3回転半ジャンプを成功させ、自己ベストの好成績をマークしたことが素晴らしい。その精神力が素晴らしい。この世には、難病に苦しんでいる人、事業がうまくいかず倒産寸前の人、センター試験の成績が不本意だった受験生、さらには大雪で志望校を受験できなかった受験生など、「絶望」の淵にある人々がたくさんいます。浅田選手は、それらすべての「背水の陣」にある人々に絶大な勇気を与えてくれたと思います。


3回転をすべて成功させました



「礼」の心の欠片もない某国のメディアは異常なほどの浅田バッシングを続けました。「大事な時は必ず転ぶ」などと心ない発言をした元政治家もいました。「神の国」発言は正論ですし、「IT」発言は笑えると思いましたが、この発言だけはいただけません。この人は、言ってはいけないことを言いましたね。
人間、どんな地位にあっても、「思いやり」をなくしては終わりです。
それらの逆風にも負けず、浅田選手は毅然と競技に出場し、世界中に感動を与えてくれました。そして、「日本人は素晴らしい!」と世界中に示してくれました。そんな彼女を世界の名スケーターたちも応援してくれました。


世界中のスケーターも応援しました



浅田選手は「あきらめない」ということを身体で示してくれたわけですが、奇跡ともいうべき快挙の影には、やはり亡きお母さんの存在があったと思います。
ブログ「浅田真央さんへ・・・・・」にも書いたように、2011年12月9日、浅田選手は最愛のお母さんを亡くされました。わたしは、以下のように書きました。
「彼女がいま、どんな気持ちでいるかを考えると悲しくなります。
まだ21歳で母親を亡くすことはどんなに辛いことでしょうか。でも、真央ちゃんのように、愛する人を亡くした人は、この世にたくさんいます。
わたしも、日々、そういった方々の悲しみに触れています。
そんなわたしから、真央ちゃんにぜひ伝えたいことがあります。
それは、お母さんが亡くなったことは、たしかにとても悲しい出来事ではあるけれども、けっして不幸な出来事ではないということです」


多くの人々に勇気を与えました



今回の自己最高の演技はきっと天国のお母さんも喜んでおられるでしょう。
浅田選手の生き様そのものが「グリーフケア」ではないかと思います。
そして、多くの「愛する人を亡くした」人たちにも元気を与えたでしょう。
「今日、自分の目指している演技がやっとできました」と浅田選手は語りました。それは、もうメダルなど超越した「人生の勲章」を得たということです。浅田選手は「記録」よりも「記憶」に残る選手となりました。



悲しみを乗り越えて頑張りました



「最後まで、あきらめない」「昨日の自分に今日勝つ」という彼女の姿勢は、世界中のスポーツ選手の模範であり、すべての日本人の誇りです。浅田選手の生き様に、わたしも勇気を貰いました。
心から、「真央ちゃん、ありがとう!」と言いたいです。


*よろしければ、本名ブログ「佐久間庸和の天下布礼日記」もどうぞ。



2014年2月21日 一条真也