一条真也です。
メリー・クリスマス!
25日の今日、ありがたいことに、全国の読者の方々からさまざまなクリスマス・プレゼントが届きました。みなさん、どうも、ありがとうございました。
プレゼントの中には、素晴らしい額入りのカリグラフィーが含まれていました。意表をつくプレゼントに驚いたわたしは、同封されていたお手紙を読みました。差出人は、カリグラフィー指導員で図書館司書の女性の方でした。お手紙には、「カリグラフィーは西洋の書道で、100種類以上の書体があり、私の場合、仏教、聖書、イスラム教、万葉集、中村天風師の英訳本の中から好きな言葉をチョイスし、自分流にアレンジして作ります」と書かれていました。
- 作者: 一条真也
- 出版社/メーカー: 三五館
- 発売日: 2009/09/18
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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その方がわたしのことを初めて知ったのは、「サンデー新聞」連載の「ハートフル・ブックス」を読まれたとき。わたしが書いた書評に共感されて以来、わたしが推薦する本を図書館で借りたり、アマゾンで買ったりして読んでいるそうです。わたしの本では、『あらゆる本が面白く読める方法』(三五館)がお気に入りだそうで、「3回読んで図書館に返却しました。そして司書の方に、この本はすばらしいので、ぜひ読んでみて下さいと念を押しました」と手紙に書かれています。
じつは、この方ご自身も図書館の司書なのですが、数年前、なんとサンレーの互助会オペレーターとして働いたお金で司書の資格を学ばれたといいます。この方はクリスマスに聖書の中から「愛」についての言葉を選び、わたしに贈るカリグラフィーを創造しようと思われたそうです。手紙には、「私は古代エジプト文明が大好きです。それでナポレオンの好みを反映したコバルトブルーとドイツ製24金を使い、ナポレオンの読書好きな点に敬意をはらい、キリスト教と古代エジプト文明をmixした作品を創造しました」と書かれています。模様は、エジプト十字とも呼ばれる“アンク”にも使われている蓮の花でした。
大変美しいカリグラフィーですが、その意味は以下の通りです。
「愛は寛容であり、愛は情け深い。
またねたむことをしない。愛は高ぶらない、誇らない、不作法をしない。
自分の利益を求めない、いらだたない、恨みをいだかない。
不義を喜ばないで真理を喜ぶ。
そして、すべてを忍び、すべてを信じ、すべてを望み、すべてを耐える。
愛はいつまでも絶えることがない」
(「コリント人への第一の手紙」第13章4−7節)
出典は「コリント人(信徒)への第一の手紙」です。これは『新約聖書』に収められた書簡の1つで、使徒パウロと協力者ソステネからコリントの教会の共同体へ宛てられた手紙です。続けて書かれた「コリントの信徒への第二の手紙」もあります。「ガラテヤの信徒への手紙」「ローマの信徒への手紙」を合わせ、『新約聖書』の「四大書簡 」とも呼ばれます。
「コリント人(信徒)への第一の手紙」の第13章4節から7節は、何が愛であり、何がそうでないのか、最も詳細に記述された聖句とされています。
世界をつくった八大聖人 人類の教師たちのメッセージ (PHP新書 520)
- 作者: 一条真也
- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 2008/04/16
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わたしは、この『新約聖書』に収められている訳文を読んで、いま自由訳に取り組んでいる「慈経」の世界に通じることに気づきました。「慈経」はブッダの考え方に最も近い上座部仏教の根本経典ですが、イエスの言行録である『新約聖書』の言葉と内容的に共通していたのです。
ブログ「慈礼」にも書きましたが、「人類の教師」であるブッダがイエスが説いた教えには宗教や民族を超えた普遍性があります。
わたしは、カリグラフィーの御礼として、この方にブッダとイエスの思想的共通点にも大いに触れた『世界をつくった八大聖人』(PHP新書)などの著書を、直筆のクリスマスカードを添えて贈らせていただくことにしました。
手紙には、「この作品は、私からというよりもマリア様から一条様へのクリスマス・プレゼントとして受け取って頂けると幸いです。なぜなら、作品を創造している間、私はずっと、シューベルトの“アヴェマリア”をBGMにしていたからです。そして私のすぐ側にはレオナルド・ダヴィンチのマリア像があったからです」と書かれていました。
じつは、わたしの元にはスピリチュアルな内容の手紙がよく届くのですが、この方からは変な宗教臭さやオカルトの香りはしませんでした。
それどころか、本物の聖母のような深い慈愛が感じられてきました。
そして、マリア様からの伝言なのでしょうか、次の言葉が記されていました。
一条真也様に、すべての良きことが
雪崩のごとく起きます!!!
最後に追伸として「おいそがしいとは思いますが、くれぐれもお身体大切に、日本の為に活躍されて下さい!!!」と記されていました。わたしは、この不思議な手紙を読み終えて呆然自失としながら、「すべての良きことが雪崩のごとく起きます・・・・・」と、うわごとのように何度もつぶやきました。
そう、わたしは「雪崩」という単語に強いインパクトを受けたのです。
それにしても、いま、わたしの目の前にあるカリグラフィーは素晴らしい!
このたびはマリア様のお導きのせいか、素敵なクリスマス・プレゼントを頂戴したこと、心より感謝いたします。みなさま、どうぞ、良いクリスマスを!
*よろしければ、本名ブログ「佐久間庸和の天下布礼日記」もどうぞ。
2013年12月25日 一条真也拝