一条真也です。
『宇宙の響き 中村天風の世界』神渡良平著(致知出版社)を再読。
ヨガを基本とした独特の成功哲学を打ち立て、多くの経営者を指導した異色の哲人・中村天風。著者はその天風を求めて、自分探しの求道の旅に出ます。高野山をはじめとした国内に留まらず、インド、ネパール、ヒマラヤ、北米、そして南米へと広がった旅・・・・・・。「それでもまだ地球という星の半分にしか過ぎない」と著者は言います。その旅のどこに行っても迎えてくれたのは、星々の輝きでした。夜空にまたたく星々を見つめていると、宇宙の彼方からの響きが聞こえてきます。本書に盛られているインスピレーションはそうして得られたものであるといいます。
中村天風がもたらしたものとは何か。
それは「天」という概念に尽きると著者は述べます。
人間が天を見失って久しい。しかし、人間の生産量が上がって、地球という星の存在すら左右するようになった現在、もうこれまでのようにはいかないのです。「覚醒が必要なのだ。生命界全部を見渡し、この星の全部を見渡す目が必要とされている」と著者は言います。
天風は、「心は天と自分をつなぐパイプだ。この結び目がしっかりとしている限り、宇宙から無限のエネルギーが注ぎ込まれ、弱きになることはない」と述べました。天の現身(うつせみ)であることを自覚し、弱気にならない限り、どんな逆境にも立ち向かっていけます。立ち向かうことさえできれば、自ずから問題は解決されます。その結果、その人はひと回りもふた回りも大きくなると著者は断言します。
なんだか、読んでいくうちに元気になってくる本です。
なお、本書は『面白いぞ人間学』(致知出版社)でも取り上げています。
- 作者: 一条真也
- 出版社/メーカー: 致知出版社
- 発売日: 2007/10
- メディア: 単行本
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*よろしければ、本名ブログ「佐久間庸和の天下布礼日記」もどうぞ。
2013年12月10日 一条真也拝