書棚の愉しみ

一条真也です。
ブログ「庭園の愉しみ」に書いたように、「みどりの日」なので庭に出ました。
草むしりをする予定でしたが、すでに妻が抜いているようで、雑草が見当たりません。緑サン、すみません。わたしは、今日も役立たずでした。わたしは「雑草とは、その美点がまだ発見されていない植物である」と独言しながら、家の中に戻りました。まさか、雑草そのものが発見されないとは!
大型連休といっても、おいらはサービス業ですから、そう何日も休むわけにはいきません。旅行などの予定も特にありません。
せめて、書斎の書棚でも整理したいと思っています。


「知の巨人」の書棚が詳しく紹介されています



じつは最近、『立花隆の書棚』(中央公論新社)という本を読みました。
「知の巨人」の書棚が詳しく紹介されていて、かなりコーフンしました。
同じ出版社から出ている『松岡正剛の書棚』も読み返しました。
ブログ「博覧強記は誰だ!?」に書いたように、立花隆氏も松岡正剛氏も現代日本を代表する「博覧強記」の人ですが、その圧倒的な知識量の背景である書棚を拝見することは本当に勉強になります。ブログ『読書の技法』で紹介した本では、佐藤優氏の書棚の一部も拝見できました。


書棚はその人の“メイキング・オブ”です!



もともと、わたしは書斎とか本棚を紹介した本が昔から大好きで、その類の本はほとんど持っています。他人の書棚を見ることは、その人の脳内を覗くことにも等しく、興味深いことこの上ないですね。ほんとに。
立花隆氏いわく、「書棚はその人の“メイキング・オブ”」なのです。


江戸川乱歩の探偵小説蔵書目録

澁澤龍彦の蔵書目録



これまで、わたしは多くの方々の書斎や本棚を拝見してきました。
ブログ『三島由紀夫の家』で紹介した本では、かの三島由紀夫の書棚を見ることができます。また、司馬遼太郎松本清張の書棚も、それぞれの文学館で見ることができました。司馬の蔵書は、わたしの父の蔵書とそっくりで驚きました。圧倒されたのは江戸川乱歩、そして澁澤龍彦の書棚です。『幻影の蔵〜江戸川乱歩探偵小説蔵書目録』および『書物の宇宙誌〜澁澤龍彦蔵書目録』と、ともに書籍化もされていますが、この2人の書棚はもう小宇宙のようで、見ているだけでクラクラしてきます。今をときめく檀蜜ふうに言えば「ハァハァ」してしまいますね。(笑)


わが書棚も整理しないと!



わたしが、ぜひ見たいと思っている書棚の主は、まだまだたくさんいます。
故人では、柳田國男折口信夫白川静小林秀雄小松左京山口昌男といった巨人たち。現役陣では、梅原猛渡部昇一紀田順一郎荒俣宏といった方々の書棚をぜひとも拝見したいです。また、『ビブリア古書堂の事件手帖』シリーズの作者である三上延氏の書棚にも興味ありますねぇ・・・などと、他人様のことばかり言っていないで、自分の書棚を整理しないと!
わたしの書斎はHPでも公開していますが、その他にも蔵書を会社とか実家とか数箇所に分散して置いています。でも、本部である書斎が本で溢れて収拾がつきません。必要なものは残して、不必要なものは書庫に収めるようにします。



ところで、わたしは書棚をいじって本を出し入れすることは嫌いではありません。本を出し入れするたびにわが脳は刺激され、最高に「ハァハァ」してしまいます。(笑)いや、これほどの快感はこの世にないとさえ思ってしまいますね。庭園の愉しみも捨てがたいですが、書棚の愉しみもそれに負けていません。庭園と書棚が、わたしの人生を豊かにしてくれています。


わが書斎の庭園関連書コーナー



*よろしければ、本名ブログ「佐久間庸和の天下布礼日記」もどうぞ。



2013年5月4日 一条真也