西日本工業倶楽部 新年賀詞交歓会 

一条真也です。
7日の夕方、わたしは戸畑に向かいました。17時から開かれた西日本工業倶楽部の新年賀詞交歓会に参加するためです。ブログ「西日本工業倶楽部」でも紹介したアール・ヌーヴォーの素晴らしい洋館に北九州を代表する財界人の方々が集まりました。

f:id:shins2m:20190107173801j:plain会場の西日本工業倶楽部

 

わたしは、もう20年連続でこの会に参加しています。1年の冒頭に、北九州の財界人が一同に会するので、ここで新年の挨拶を済ませることができます。この日も、立錐の余地がないくらい人で溢れていました。

f:id:shins2m:20190107170052j:plain利島会頭より挨拶がありました

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北橋市長より挨拶がありました

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挨拶を聴く参加者たち

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カンパ~イ!

 

最初に、西日本工業倶楽部の利島康司理事長(安川電機特別顧問)より挨拶がありました。利島頭取に続いて、北九州市の北橋建治市長から挨拶がありました。みなさん、今年の北九州は明るい話題が多いということを言われていました。九州財務局長による乾杯の音頭で、宴が開会しました。

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庭園にて

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庭園のようす
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料理コーナーのようす
f:id:shins2m:20190107173404j:plain料理が美味しかったです(ローストビーフカニ

 

この夜も、ライトアップされた夜の庭園が幻想的で美しかったです。やはり、西日本工業倶楽部は北九州の代表的建築物だと再確認しました。料理では、大トロあぶりの握り寿司とローストビーフカニが美味しかったですね。今日は久しぶりにお会いした方も多く、会話に花が咲きました。小倉ロータリークラブの会員さんも多く、いろんな方と新年の挨拶を交わすことができました。明日は、常議員を務める北九州商工会議所の新年賀詞交歓会に参加します。

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西日本工業倶楽部にて

 

2018年1月8日 一条真也

『Society 5.0』

Society(ソサエティ) 5.0 人間中心の超スマート社会

 

一条真也です。
新しい年を迎えて、最初の本を紹介します。
『Society 5.0』日立東大ラボ著(日本経済新聞出版社)です。「人間中心の超スマート社会」というサブタイトルがついており、経済的発展と社会的課題解決を両立させ、快適で活力に満ちた質の高い生活の実現をめざす日本発の未来社会像が描かれています。  

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本書の帯

 

帯には、日立会長の中西宏明氏と東大総長の五神真氏の写真とともに、「サイバー空間とフィジカル空間の融合による革新(イノベーション)」「Society 5.0を共通のゴールに掲げ、新しい社会の創造を実現していく」(中西)、「デジタル革命が拓く未来の社会は個を活かす持続可能な社会である」(五神)と書かれています。

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本書の帯の裏

 

本書の「目次」は、以下の構成いなっています。

「はじめに」

第1章 “Society 5.0”とは

1 “Society 5.0”へのアプローチ

2 サーバー空間とフィジカル空間の融合

3 知識集約型社会

4 データ駆動型社会

5 “Industry4.0”と“Society 5.0”

第2章 居住からの変革
             「ハビタットイノベーション

1 日本が直面する社会課題

2 ハビタットイノベーションフレームワーク

3 主要社会課題に対するハビタットイノベーションフレームワークの適用

第3章 スマートシティから“Society 5.0”へ

1 スマートシティとは

2 エネルギーマネジメントのスマート化

3 日本のスマートコミュニティ・スマートシティ

4 サスティナブルな都市とスマートシティ

5 市民主導のスマートシティから“Society 5.0”へ

第4章 都市のデータ化とサービスの連携

1 都市情報連携のめざすもの

2 都市システムの共生・共生自律分散システム

3 個人情報の保護・秘匿分析技術

4 幸福感の計測:IoTからIoH(Human)へ

第5章 社会課題解決への産学協創アプローチ

1 “Society 5.0”で都市はどう変わるか

2 人生100年時代を支えるハビタット環境をつくる

3 脱酸素社会とエネルギー×ライフのマネジメント

4 地域創生とデータ駆動型プランニング

第6章 貨幣価値社会から非貨幣価値社会へ

1 データ駆動型社会と非貨幣価値社会

2 “Society 5.0”におけるデジタルプラットフォーム

3 データ駆動型社会におけるキャッシュの役割

4 私有から共有へ――資本主義のその先にある豊かさ

5 “Society 5.0”と“Human  co-becoming”

第7章 対談「知」の協創により豊かな未来社会を拓く

   ――社会変革を牽引するイノベーションエコシステムの構築

   五神真 東京大学総長/中西宏明 日立会長

第8章 課題と展望

「おわりに」

「謝辞」「執筆者一覧」

 

グローバル化の進展、人々の価値観の変化などにより、知識や価値の創造プロセスが大きく変化し、経済や社会のあり方、産業の構造が急速に変化する大変革時代が到来しています。日本政府は、そのような経済や社会の変革に対応した新たな価値を創出し、豊かな暮らしがもたらされる「超スマート社会」を未来の姿として共有し、世界に先駆け社会課題の解決を実現していく「Society(ソサエティ)5.0」という方針を掲げます。

 

この“Society 5.0”を構想・実現するために、2016年に東京大学日立製作所は「日立東大ラボ」を設置。同ラボでは、従来の課題解決型産学連携から発想を転換し、ビジョンを創生・発信し、実現に向けた課題解決に取り組むという新しい形の研究開発を推進しています。本書では、日立東大ラボで得られた知見に基づくSociety5.0のビジョン、方法、技術開発を広く社会と共有すると共に、現代の都市が抱える課題解決に向けた新たな方向性を提示しています。

 

その最大のキーワードは「超スマート社会」です。ビッグデータ解析、人工知能などの技術が創り出す「サイバー空間とリアル空間の融合」が牽引する未来とは、どのような社会であり、どのような方法で目指していくのか、産学協創の体制により、企業の持つ技術開発力と大学の持つ知の力を組み合わせた研究開発を通じて、居住からの変革“ハビタットイノベーション"によるその理論や方法、技術開発について解説しています。

 

「はじめに」の冒頭には、こう書かれています。
ビッグデータ解析、AI(人工知能)、IoT(Internet of Things)などの研究開発の成果は、急速に私たちの生活の中に浸透してきている。私たちの日常の生活や仕事を取り巻くデータとITを活用したアイデアは、日々沸き起こるかのように新たなビジネスを生み出している。スマートフォンが普及し、買い物の仕方や仕事の仕方を含め、私たちの生活は10年前と比べると明らかに変化してきた。50年前、30年前の時代には考えられないほどに進化している。ものづくりを中心とした工業社会から、コンピュータの進化に支えられ、情報に価値を見出してきた情報社会へと移行してきた私たちの社会は、また新たな時代への入口に差し掛かっているとも言える。これから迎えようとしている新たな社会を私たちはどのように捉え、どのように受け入れ、どのような方向へと進めていけばよいのだろうか」

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2016年1月22日に閣議決定された「第5期科学技術基本計画」では、新たな科学技術が牽引する来るべき次の時代の社会像として、“Society 5.0”という概念が提唱されました。その意図するところは、「ICTを最大限に活用し、サイバー空間とフィジカル空間(現実世界)とを融合させた取組により、人々に豊かさをもたらす『超スマート社会』を未来社会の姿として共有し、その実現に向けた一連の取組をさらに深化させつつ『Society 5.0』として強力に推進し、世界に先駆けて超スマート社会を実現していく」ことであるとしています。また、“Society 5.0”には「狩猟社会、農耕社会、工業社会、情報社会に続くような新たな社会を生み出す変革を科学技術イノベーションが先導していく、という意味を込めている」とされています。

f:id:shins2m:20190106195623j:plain                               

この「狩猟社会、農耕社会、工業社会、情報社会に続くような新たな社会」というのは、わたしがこれまで提唱し続けてきた「心の社会」に通じます。「心の社会」とは、あらゆる人々が幸福になろうとし、思いやり、感謝、感動、癒し、そして共感といったものが何よりも価値を持つ社会のことです。
 人類はこれまで、農業化、工業化、情報化という三度の大きな社会変革を経験してきました。それらの変革はそれぞれ、農業革命、産業革命、情報革命と呼ばれます。第三の情報革命とは、情報処理と情報通信の分野での科学技術の飛躍が引き金となったもので、変革のスピードはインターネットの登場によってさらに加速する一方です。 


ハートフル・ソサエティ』(三五館)

 

わたしたちの直接の祖先をクロマニョン人など後期石器時代に狩猟中心の生活をしていた人類とすれば、狩猟採集社会は数万年という単位で農業社会に移行したことになります。そして、農業社会は数千年という単位で工業社会に転換し、さらに工業社会は数百年という単位で20世紀の中頃に情報社会へ転進したわけです。それぞれの社会革命ごとに持続する期間が一桁ずつ短縮しているわけで、すでに数十年を経過した情報社会が第四の社会革命を迎えようとしていると考えることは、きわめて自然だと言えるでしょう。わたしは、その第四の社会とは人間の「心」というものが最大の価値を持つ「心の社会」であると考えます。現在は、「心の社会」に向けて進みつつある、いわば「ハート化社会」ではないでしょうか。そんな考えを、わたしは『ハートフル・ソサエティ』(三五館)にまとめ、2005年9月に上梓しました。

 

さて、本書『Society 5.0』の第1章「“Society 5.0”とは」の1「“Society 5.0”へのアプローチ」では、「“Society 5.0”を支える仕組み」として、以下のように書かれています。
「“Society 5.0”の基本となる仕組みは、現実の世界からデータを集め、それを計算機の中で処理し、その出力を社会で活用する、というものである。この仕組みの考え方自体は新しいものではない。身近な例で言えば、エアコンが部屋の設定室温を自動的に保っているのもそうである。エアコンは、室温を定期的に測り、エアコンの中のマイクロコンピュータが測った室温と設定室温を比較する。その比較結果に基づいて、エアコンの機能を自動的にオンにしたり、オフにしたりしながら部屋を快適な温度に保つ」

 

また、“Society 5.0”で大きく異なるのは、快適にする対象が部屋1つではなく、また電力供給システムや鉄道システムだけでもなく、社会全体となることであるとして、以下のように書かれています。
「快適な社会にするためには、部屋の温度だけではなく、エネルギー、交通、医療、買い物、教育、仕事、娯楽など、生活のあらゆる面での快適さの向上が達成されなければならないだろう。実社会から集めるデータの種類と量は膨大になり、それを処理するためにはAIなどの高度な情報処理技術が必要になる。生み出された情報は、実社会を快適にするために活用されるが、エアコンや発電機や鉄道といった設備や機械を動かすだけではなく、多くの人の行動に直接働きかけるものにもなるだろう。データを収集、分析し、分析したデータを意味ある情報に変換して活用するサイクルを、社会的規模で発展的に繰り返すのが“Society 5.0”である」

 

“Society 5.0”では、このような仕組みをもって、「人間中心の社会」を実現するといいます。「『人間中心の社会』の実現に向けて」として、こう書かれています。
「エアコンの例で言えば、快適な室温に保つのが実現したいことであった。室温だけが対象であれば話は単純であるが、社会の目標として人間中心の社会を実現するとはどういうことであろうか。“Society 5.0”の説明では、人間中心の社会を『経済的発展と社会的課題の解決を両立し、人々が快適で活力に満ちた質の高い生活を送ることのできる』社会としている。実は、経済発展、社会課題解決、快適性の実現というのは、時に両立するのが難しいという認識が背景にある。難しいからこそ“Society 5.0”でその実現に挑むという意味である」

 

3「知識集約型社会」では、“Society 5.0”では、「データ(Data)」「情報(Information)」「知識(Knowledge)」の3つが社会変革を駆動する動力源となるとして、こう書かれています。
「『データ』とは、一般的にフィジカルを空間(現実世界)に存在するモノや事象を記述した数値、状態、名称、またはその有無(0か1)などを指す。例えば、ある市区町村(ここではA市とする)に住む人口は、我が国の場合、A市の住民基本台帳に収められた住民票に基づき集計される。住民票に記載された各住民の性別や世帯構成、住所等はまさしくA市の『データ』であり、サイバー空間内に蓄積された第一次的な要素である」

 

これに対して、「情報」とは、収集されたデータをある目的や方向性の下で選別・加工し、意味付けしたものを指すとして、こう書かれています。
「A市の人口データを年代別に集計して、直近10年間の人口推移や現在の高齢化率を算出する。また、年齢別人口に基づき人口ピラミッドのグラフを作成する。これが、A市にとっての『情報』となる。人口推移を見ると、A市が人口増加の続く成長過程にあるのか、あるいは人口減少傾向の下で衰退過程にあるのかがわかる。『情報』は、『データ』にそうした意味が付与されたものである」

 

そして「知識」とは、作成された情報が経験則や前例等に基づいて理解され、分析・洞察された結果であり、積み重ねた個別解に基づいて一般化した経験則であるとして、「問題の要因を推定するのも『知識』があればこそであり、その要因を解消する解決策を考えるのも『知識』の役割である。『知識』はまた、蓄積されていく(知識が豊富になる)ことで、『情報』に基づくより的確な判断が可能となる」と書かれています。

 

このように、データ、情報、知識の3つが“Society 5.0”への社会変革を駆動する動力源となるわけですが、「知識集約型社会とは」として、こう書かれています。
「『データ』が『情報』、『知識』へと変換されることによって初めて、人や社会にとってデータが有用なものとなる。従来の社会では、『データ』を『情報』『知識』へと変換する一連のプロセスが、コンピュータと人間のインターラクション(相互行為)によって進められてきたが、“Society 5.0”ではこのプロセスに人間が介さず、人間自身はAIを通じて出力される『知識』だけを最終的なアウトプットとして得る機会が増えると考えられる。

 

第4章「都市のデータ化とサービスの連携」の4「幸福感の計測:IoTからIoH(Human)へ」では、「IoHとは何か? ~まずは人間を測る~」として、以下のように書かれています。
「モノではなくヒトをネットワークにつなぐIoHとは何か、すでに実施されている具体事例を示す。日立では近年、ウエアラブルセンサーを用いた人々の幸福感(ハピネス)の計測技術に取り組んでいる。幸福な人は、そうでない人に比べて、営業の生産性は37%、クリエイティビティは300%も高く、友人に恵まれ、健康で寿命までも長い、というように人の幸福感がそのパフォーマンスに大きく影響する、さらには幸福な人の多い会社の一株あたり利益率が高いという経済的な意義が報告されている」

 

第5章「社会課題解決への産学協創アプローチ」の2「人生100年時代を支えるハビタット環境をつくる」では、「人生100年時代の課題:少子高齢化問題」として、以下のように書かれています。
「日本は世界一の高齢化先進国であり、2050年には、65歳以上の高齢者率が40%近くなることが予測されている。こうした、高齢者が人口の3分の1以上を占めるような超々高齢社会というのは、人生100年時代になれば、少子化現象が起きなくとも、単に、長寿化の結果としてそうなるものなので、特に、驚くべきことでもなく、嘆くべきことでもない。人生100年を誰もが活き活きと全うできるような長寿社会ならば、それは、まさに古来の人類の夢とも言えるわけで、高齢者率が高いこと自体は、むしろ喜ばしいことであると言える」

 

続けて、日本の高齢化について、こう書かれています。
「問題は、増加する要介護者を、社会が支えられるかどうかである。年齢に応じた要介護者の発生比率が2010年と同様なまま今後も続くとすると、日本の要介護者1人あたりの生産年齢人口の数は、2010年では、20人で1人を支えていたものが、2030年には10人で1人、2060年には5人で1人を支えることになる。これはなかなか厳しい社会である。一方、介護保険によるサービスは拡充されてきてはいるが、要介護者の3分の2は家族が介護しているのが実情であり、24時間の在宅介護サービスが可能な地域は、まだ一部でしかない。家族介護のしんどさにともなう、老々介護、介護離職、虐待等の問題は大きい」


人生の修め方』(日本経済新聞出版社

 

「人生100年時代」は社会の問題だけでなく、個人の問題でもあります。拙著『人生の修め方』(日本経済新聞出版社)にも書きましたが、現在、世の中には「終活ブーム」の風が吹き荒れています。しかし、もともと「終活」という言葉は就職活動を意味する「就活」をもじったもので、「終末活動」の略語だとされています。正直に言って、わたしは「終末」という言葉には違和感を覚えます。そこで、「終末」の代わりに「修生」、「終活」の代わりに「修活」という言葉を提案しました。「修生」とは文字通り、「人生を修める」という意味です。具体的な「人生の修め方」を実現するツールとして、『人生の修活ノート』(現代書林)も作りました。


人生の修活ノート』(現代書林)

 

ずいぶん以前から「高齢化社会」と言われ、世界各国で高齢者が増えてきています。各国政府の対策の遅れもあって、人類そのものが「老い」を持て余しているのです。特に、日本は世界一高齢化が進んでいる国とされています。しかし、この国には、高齢化が進行することを否定的にとらえたり、高齢者が多いことを恥じる風潮があるようです。それゆえ、高齢者にとって「老い」は「負い」となっているのが現状です。人は必ず老い、そして死にます。「老い」や「死」が不幸であれば、人生はそのまま不幸ということになります。これでは、はじめから負け戦に出るのと同じではないですか。そもそも、老いない人間、死なない人間はいません。死とは、人生を卒業することであり、葬儀とは「人生の卒業式」にほかなりません。老い支度、死に支度をして自らの人生を修める。この覚悟が人生をアートのように美しくするのではないでしょうか。

 

第6章「貨幣価値社会から非貨幣価値社会へ」の3「データ駆動型社会におけるキャッシュの役割」では、「2つのキャッシュレス化」として、こう書かれています。
「キャッシュ(現金)は人々の経済生活を支える最も重要なインフラである。そのキャッシュが情報通信技術やIoTの進展にともない大きく変容しつつある。その変容には2つの側面がある。第一は紙の現金のデジタル化である。紙の現金を使わない取引が増えることは『キャッシュレス化』とよばれることが多く、例えばクレジットカードやデビットカードの普及もキャッシュレス化のひとつの側面である。しかしここで考えたいのは、紙の現金がデジタルの現金――『デジタル通貨』とよばれる――に置き換えられる現象である」

 

技術革新にともない非貨幣経済が急拡大しつつあります。非貨幣経済の拡大という意味でのキャッシュレス化が進展しつつあるとして、以下のように書かれています。
「例えばウィキペディアだ。ひと昔前であれば各家庭にはブリタニカの百科事典があった。百科事典は当然有料で決して安くない買い物だった。何かわからないことがあれば子供も大人も百科事典で調べるというのが普通だった。しかし今やウィキペディアがある。ウィキペディアは簡単に検索できるし、記事内容も迅速に更新され、利便性が極めて高い。しかも無料だ。昔ながらの百科事典で調べ物をする人が激減しブリタニカの経営が苦しくなるのも当然だ。百科事典をおカネを払って買うという行為は貨幣経済での経済活動だ。一方、無償のウィキペディアで調べ物をするという行為は非貨幣経済における経済活動だ。かつては貨幣経済の領域の経済活動であったものが非貨幣経済に移ったということだ」

 

言葉と物―人文科学の考古学

言葉と物―人文科学の考古学

 

 

5「“Society 5.0”と“Human  co-becoming”」では、「近代的人間とモノの資本主義」として、ミシェル・フーコーの『言葉と物』の一節が以下のように紹介されています。
「人間は、われわれの思考の考古学によってその日付の新しさが容易に示されるような発明にすぎぬ。そしておそらくその終焉は間近いのだ。もしもこうした配置が、あらわれた以上消えつつあるものだとすれば、われわれがせめてその可能性くらいは予感できるにしても、さしあたってなおその形態も約束も認識していない何らかの出来事によって、それが18世紀の曲り角で古典主義的思考の地盤がそうなったようにくつがえされるとすれば――そのときこそ賭けてもいい、人間は波打ち際の砂の表情のように消滅するであろうと。(渡辺一民佐々木明訳)

 

また、「人の資本主義と“Human Becoming”」として、以下のように書かれています。
「おそらく、20世紀が描いた未来社会に欠けていたのは、人間が根底的に変容するという可能性であった。それを哲学的に言い直せば、西洋の鍵概念である存在beingや所有havingではなく、生成変化becomingに基づく人間像を考えることである。人間存在“Human Being”から人間となる“Human Becoming”へ、である。資本主義capitalismの中心にある資本capitalがラテン語のcap-すなわち『頭の』『頭に関わる』『生死に関わる』に由来することを思い起こしておこう。来るべき資本主義は、人間の頭に関わる、もしくは生死に関わる重大事に向かうはずだ」

 

 

学道用心集―道元学習と修行のこころえ

学道用心集―道元学習と修行のこころえ

 

 

 

さらに、「ケイパビリティと社会のモビリティ」として道元が取り上げられ、以下のように書かれています。
「かつて道元は、『学道用心集』(1234年)の中で、『直下承当の事』(ただちに受け取る)を論じていた。それは、仏道修行には『参師聞法』と『功夫坐禅』の2つがあり、前者は心を変化させ、後者は身体的な経験を変化させるもので、どちらが欠けてもならないというものだ。そして、『直下承当』という境地に達すると、他者のために自己を縮小させ、そこにスペースを空けて、他者をただちに受け取るのだという。ここで重要なのは、他者である。『参師聞法』がとりわけそうだが、自力の象徴に見える禅においても、自らを導いてくれる『師』が必要なのだ。このことを現代的に考えてみよう。ほとんど他人と会話もない孤立した人を念頭においてみる。日がな1日、家の中でテレビを見るばかりである。その人のケイパビリティcapability(アマルティア・センの言葉で、「現実の暮らしにおいて人々が実際に何ができるのか」を問う概念)が十分には豊かでないことはすぐにわかるだろう」

超訳 空海の言葉』(KKベストセラーズ

 

道元に続いて、空海も登場します。わたしは『超訳 空海の言葉』(KKベストセラーズ)を監訳しましたが、空海は日本宗教史上最大の超天才です。「お大師さま」あるいは「お大師さん」として親しまれ、多くの人々の信仰の対象ともなっています。「日本のレオナルド・ダ・ヴィンチ」の異名が示すように、空海は宗教家や能書家にとどまらず、教育・医学・薬学・鉱業・土木・建築・天文学・地質学の知識から書や詩などの文芸に至るまで、実に多才な人物でした。このことも、数多くの伝説を残した一因でしょう。ノーベル物理学賞を日本人として初めて受賞した湯川秀樹博士は、空海について「一言で言いえないくらい非常に豊かな才能を持っており、才能の現れ方が非常に多面的。10人分の一生をまとめて生きた人のような天才である」と述べましたが、空海のマルチ人間ぶりを実に見事に表現しています。

 

その空海について、本書では「関与する知」として、以下のように書かれています。「空海の思いとは、ある人をいかにして知るのかと何か似たように、リアリティを知ることであった。それは、その人について知ること(その人について読んだり聞いたりすることから派生するもの)と混同してはならない。真にその人を知ることには、何か分かち合うインティマシー(親密さ)が含まれている。他人を知るとは、その人の世界の内側にいるということ、その人と触れ合い重なり合うということだ。そうすると、他人があなた自身の生の一部となる。他者を対象化するよりもむしろ、他者と何かを分かち合うことなのだ」

 

続けて、空海の「関与する知」について以下のように書かれています。
空海が望んだのは、すべてを知ることであった。それは、対象と距離をとった離れた知detached knowledgeだけでは届かないものであった。そうではなく、関与する知、すなわち何か内奥のものを分かち合うような、親密な知が必要だと考えたのである。そしてそれこそが、空海にとっての密教であった。今の私たちにとって大事なことは、空海であるかのように生きることだ。そのためには、空海の教えを文献学的に体系化することも少しは役立つかもしれない。あるいは、空海的なAIロボットをつくって、今日的な密教を説いてもらうこともよいかもしれない。しかし、それらはあくまでも離れた知にすぎず、それだけではわたしたちは観客のままだ。大事なことは、『他人があなた自身の生の一部となる』ような関与する知を空海とともに身につけることである。そして、これこそが生死に関わる重大事であるはずである」

 

第7章「対談『知』の協創により豊かな未来社会を拓く――社会変革を牽引するイノベーションエコシステムの構築」では、東京大学の五神真総長と日立の中西宏明会長が“Society 5.0”について語り合います。「“Society 5.0”はゴールの共有である」として、五神総長が以下のように述べます。
「日本は20世紀後半の高度経済成長期に、オートメーションと品質管理技術によって高品質な製品を廉価に提供することに成功しました。ただ、規格化された大量生産品の普及は『人が物に合わせる』社会をもたらしたと言えます。この次は、生産技術のイノベーションによって、個別に生産しても高品質の物を大量生産と同等の価格で提供できるようにし、『物を人に合わせる』社会へと転換すべきです」

 

続けて、五神総長は、デジタル革命がもたらす未来の社会とは、個を活かし、資源を有効活用する持続可能な社会であるとして、「個を尊重するものづくりへのシフトはその一端であり、ほかにもテーラーメイド医療、フレキシブル勤務など、物ではなく個々の人を中心に考えることが、これからの社会変革のカギになるでしょう。デジタル革命は、単なるツールの問題ではなく、社会の構造そのものを本質的に変えていくものです」と述べています。

 

第8章「課題と展望」の1「幸福への課題:個と社会の調和に向けて」では、「“Society 5.0”での『人』と『幸福』」として、以下のように書かれています。
「サイバー空間とフィジカル空間(現実世界)が融合した超スマート社会。これが“Society 5.0”の姿である。AI技術やビッグデータに支えられ、社会のあり方が大きく変わる。めざすべきは、社会の持続性を妨げる根本的な諸問題が改善し、人々が人間らしく幸福に生きられる社会である。その実現の鍵となることの1つが、私たちが暮らす環境をいかに創出するかということだ。新たな都市のあり方、社会の設計が模索され、様々な学問分野が連携し、ものづくり、まちづくりに関わる最先端の技術や考察が統合される。よりよい生き方を支える生活環境や、持続可能な社会構築に必要な制度を創出していくことが、“Society 5.0”にむけての重要なステップとなる」

 

では、その中で「人」はどのような立ち位置にいるのでしょうか。それについては、「ヒューマニティの向上、人間性の尊重、人間中心の社会、人に寄り添う、個人がより自由になれる、人の嗜好の多様性に応えるなど、人をめぐるキーワード、キーコンセプトが、“Society 5.0”に関する記述の中に飛び交っている。これらの言葉が示唆するのは、環境や制度を設計する際の主軸は『人』の幸せにあり、その達成に向けて社会を構築するという視座である」

 

ようやく、このへんで“Society 5.0”がわが「ハートフル・ソサエティ」のビジョンと重なってきますが、さらに以下のように続きます。
「情報の自由で有効な活用、環境や制度設計の工夫とテクノロジーにより、私たちは人としての望ましいあり方を縛ってきた様々な制約から解放され、個人として必要とすること、希求することが、社会全体の持続的発展と調和したかたちで充たされる。身体的健康はもちろんのこと、日々の生活の中で、満足や生きがいを感じ、精神的にも健康であり『幸福』が得られる社会。それが『人』という軸からみた“Society 5.0”の姿だろう」

 

さらに「幸福のかたち」として、こう書かれています。
内閣府は、社会心理学や経済学などの諸分野の専門家を集め、2010年に『幸福度に関する研究会』を立ち上げ検討を行った。この研究会では、それまでの日本国内、および諸外国における学術研究の成果を検討した上で、幸福度を示す指標の選別が行われた。議論の結果は2011年12月に提出された報告書にまとめられ、ネット上で公開されている。詳細は報告書に譲るが、それによると、主観的幸福感は、年齢などの条件により異なるものの、社会の持続可能性を前提とした上で、次の3つとつながっている。1つ目は、富や所得、仕事、住環境、教育、安心や安全といった経済社会状況、2つ目は身体や精神の健康、そして、3つ目が、個人・家族のつながり、地域や社会とのつながり、ライフスタイルのあり方など関係性に関わることである」

 

さらに、「より幸福な社会とは」として、こう書かれています。
「個人の幸福の達成だけではなく、全体の福利を守るためのモラル、またそれに整合した個人の行動を社会は必要とする。“Society 5.0”が幸福をもたらすためには、技術やデータだけではなく、行動の自由と制御のバランスにも着目した社会設計が必要になる。その際、人間の心の特性を踏まえた制御がなされなければ、個と社会の関係は「調和」しない。社会が個を縛る、また個が社会を欺くということになってしまえば、人間らしさが尊重された社会からはかけ離れてしまう。個人は自らの価値観にのっとり、選択の自由を行使し、幸福を追求する行動をおこなう。そのような行動が、社会の持続的発展のために要求されるモラルと整合するところに、より幸福な社会を構築する可能性が開ける」

 

そして、本書の最後には以下のように書かれています。
「IT技術の応用と普及により、社会は着実に超スマート社会の方向に進化している。ただ、その端緒についたばかりのビジョンが描く通りに、『超スマート社会』が『人間中心の社会』へと進むかどうか、未だ確証はない。私たちの心の中には、IT技術やAIの進化は、ややもすると非人間的な社会になりかねないという懸念や危惧もあるだろう。“Society 5.0”では、そうした科学技術がより良い社会へと導く方向性を常に意識する姿勢と、技術開発や地域開発に携わる組織と、技術者や市民社会の構成員1人1人が持つべき『人間中心社会』への意識が、最も重要なのかもしれない」

 

「おわりに」では、以下のように書かれています。
「“Society 5.0”が提唱された背景は、日本が課題先進国であることとも無関係ではない。課題先進国を課題解決先進国としていくためには、右肩上がりの高度経済成長期に創られた国、都市、地域社会の各レベルでの仕組みの見直しが必要となり、すでに実務の世界でも様々な取り組みが進む。そのような中、科学技術が先導する新しい社会の姿として提唱された“Society 5.0”は、社会課題の解決と次の経済成長の両立をめざすビジョンでもある。デジタル革命と言われるIT技術の浸透は、産業や社会の仕組みを根底から変えつつあり、この流れを正面から受けて、新しい産業の創出へとつなげていく好循環を創り出していくことが求められている。特に、VUCA(Volatility,Uncertainty Complexity,Ambiguity)という言葉に代表されるように、不確実性の高い現在、重要なのはゴールを設定し、共有することにある」

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本書で描かれる未来社会としての“Society 5.0”の姿はあくまでも「デジタル革命が拓く」未来社会ですが、わたしは冠婚葬祭互助会のようなコミュニティ産業が重要な役割を果たすのではないかと考えています。わたしは互助会のアップデートを以下のように考えています。

■互助会1.0

(昔から存在する結や講といった日本的相互扶助システム)

■互助会2・0

(戦後に横須賀で誕生し、全国で発展した冠婚葬祭互助会)

■互助会3.0

無縁社会を乗り越えて、有縁社会を再生する互助会)

■互助会4.0

(結婚をプロデュースし、孤独死自死をなくす互助会

ミッショナリー・カンパニー』(三五館)

 

この互助会4.0の目指すところは「結婚は最高の平和である」「死は最大の平等である」というわが社の理念の実現です。「結婚をプロデュースする」とは、いわゆる「婚活」のことですが、もともと、夫婦こそは「世界で一番小さな互助会」であると言えます。また、「隣人祭り」や「グリーフケア」を通じて、孤独死自死のない社会づくりに尽力します。これらを実現することこそわがサンレーの大きなミッションであり、ハートフル・ソサエティへの道だと信じています。わたしは“Society 5.0”のビジョンをわかりやすく説明しつつ、『ハートフル・ソサエティ』の内容をアップデートした『ハートフル・ソサエティ2020』が書きたいです!

 

Society(ソサエティ) 5.0 人間中心の超スマート社会

Society(ソサエティ) 5.0 人間中心の超スマート社会

 

 

2019年1月7日 一条真也

高校の同窓会

一条真也です。ブログ「カラオケ動画初公開!」には想像を超える反響があり、自分でも驚きました。わたしの歌というより、サンレー社員の新年祝賀会での度外れた盛り上がりぶりが話題になっているようです。(笑)

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会場のビアカフェ「ブラボー」

 

5日の夜、小倉高校の第34期の同窓会を開きました。
23年前に同窓会総会の当番幹事を担当しましたが、ブログ「小倉高校同窓会」で紹介した昨年8月11日に松柏園ホテルの新館「VILLA LUCE(ヴィラルーチェ)」で開催したイベントには久々に多くの同級生が集まりした。わたしは当番幹事長でしたが、今回は野嶋君がみんなに召集をかけさせてくれました。

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同窓会のようす

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次年度の同窓会総会のポスター

 

この日は久々に会った同級生も多かったですが、昨年末、お父上の葬儀をお世話させていただいた方をはじめ、「親の葬儀では、紫雲閣さんに大変お世話になりました」と言って下さる方が多くて感激しました。「ああ、自分の仕事は同級生のみなさんのお役に立っているんだなあ」と実感できて嬉しかったです。また、わたしが書いた文章の読者の方も多くて感激しました。本当に、同級生から励ましの言葉を貰うと、ハートにヒットします。途中、次年度の当番幹事の人々がポスターをチケットを持って駆けつけました。第105回総会のテーマは「凛」です。5月9日(日)で、わたしの誕生日の前日ですね。行かなければ!

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同窓会って、いいもんですね!

 

最後は、わざわざ福岡から駆けつけてくれた明菱同窓会福岡支部幹事長の首藤君による「博多一本締め」で3時間以上に及ぶ同窓会はお開きとなりました。いやあ、同窓会って、本当にいいもんですね。みなさん、これからもどうぞよろしくお願いします!

 

2019年1月6日 一条真也



布芝居と紙芝居

一条真也です。
5日、朝からサンレー本社で北九州本部会議が開かれました。とにかく昨年が過去最高の業績でしたので、非常に気分良く会議を終えることができました。その後、「平成の寺子屋」こと天道館に向かいました。

 

f:id:shins2m:20190105151626j:plain天道館の前で

f:id:shins2m:20190105132511j:plain天道館内部のようす

 

この日、コミュニティセンターである天道館で、布芝居と紙芝居のデモンストレーションが行われるというので、父であるサンレーグループの佐久間会長と並んで、それらを鑑賞しました。

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創作絵芝居「風琴と魚の町」

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貧しい一家の悲しい物語でした

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布画の色彩が綺麗でした

 

最初に「千の風18」というグループによる布芝居「風琴と魚の町」が上演されました。林芙美子原作の物語で、貧しい一家の悲しいお話でした。ラストシーンは、なんだかイタリア映画の「自転車泥棒」を連想させて、とてもやり切れない気分になりました。布芝居のセリフを読み上げる高齢者の方々の生き生きとした表情が素敵だなと思いました。

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紙芝居「疾風巌流島」を鑑賞しました

f:id:shins2m:20190105140248j:plain紙芝居の魅力を再認識しました

f:id:shins2m:20190105140346j:plainまるで神田紅のようでした

 

次に、劇団青春座の看板女優である古田美佐江さんの朗読による紙芝居「疾風巌流島」を鑑賞しました。ご存知、宮本武蔵佐々木小次郎の決闘の物語ですが、古田さんの神田紅ばりの美声に酔いました。今回は巌流島でしたが、このような紙芝居で拙著、『はじめての「論語」』(三冬社)や『般若心経 自由訳』(現代書林)の内容を上演すれば、お子さんやお年寄りに楽しみながら学びを与えられるのではないかと思いました。サンレー企画事業部のみなさんが実現してくれることに期待しています。

 

はじめての「論語」 しあわせに生きる知恵

はじめての「論語」 しあわせに生きる知恵

 
般若心経 自由訳

般若心経 自由訳

 

 

2019年1月5日 一条真也

 

ロータリー新年夜間初例会  

一条真也です。
1月4日の夜、わたしは再び松柏園ホテルへと向かいました。18時半から小倉ロータリークラブの「新年夜間初例会」が開かれるのです。


松柏園ホテルの夜の外観

f:id:shins2m:20190104182029j:plain松柏園の正月飾りの前で

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招福大羽子板の前で

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小倉ロータリークラブの新年神事のようす

 

例会に先立って、恒例となっていますが、ホテル内にある神社「顕斎殿」にメンバーが集って新年の祈願を行いました。戸上神社の是則神職が神事を執り行って下さいました。いつも、わたしは「月次祭」などで神事には参加しています。しかし、ロータリアンとして参加する神事はいつもと違った趣がありました。

f:id:shins2m:20190104185827j:plain最初に国歌とロータリーソングを歌いました♪

 

その後、場所を大広間に移して、例会が開催されました。角南会長の点鐘に続き、国歌「君が代」とロータリーソング「奉仕の理想」が歌いました。ソングリーダーは、ご存知、二村会員でした。久々に国歌とロータリーソングを歌うと、身の引き締まる思いがいたします。その後は角南会長による「会長の時間」がありました。

f:id:shins2m:20190104190119j:plain角南会長の挨拶のようす

 

続いて「ニコニコ献金」で、何人かの方がニコニコされました。わたしも「あけまして、おめでとうございます。本日は松柏園ホテルを御利用いただき、誠にありがとうございます。今年も、どうぞよろしくお願いいたします」と書いて、貧者の一灯をともしました。

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カンパ~イ!


最後に、角南会長の点鐘で例会が終了しました。それから、華やかに新年会がスタートしました。新年会は大いに盛り上がり、みなさん、お酒もたくさん飲まれました。何人もの方から「松柏園の料理は本当に美味しいですね」と言っていただき、ありがたかったです。

f:id:shins2m:20190104195631j:plain「年男」「還暦祝い」が勢揃い!

 

しばらくして、「年男」「還暦祝い」の時間となり、年男・還暦者のみなさんが祝われました。記念品が贈られ、還暦者のみなさんは、恒例の赤いパンツを被りました。近年、30歳前後を「アラサ―」、40歳前後は「アラフォー」、50歳前後は「アラフィフ」と呼びます。60歳前後は伝説の名俳優・嵐寛寿郎をもじって「アラカン」と言うそうです。還暦は第2の誕生とされ、生まれ直すといって赤子のように赤色の衣服や頭巾などを贈って祝います。還暦に贈る赤色は、赤子に贈る赤い品々になぞらえています。

f:id:shins2m:20190104200012j:plain還暦者が祝われました


では、なぜ赤色なのか。赤色は、朱色や紅色なども含めて祝意を表すもので、縁起物や祝事の膳椀、酒樽などに使用されました。それとともに、魔除けの意味でも赤色は重視されました。それで、小倉ロータリークラブでは赤のパンツを贈るわけです。

f:id:shins2m:20190104205009j:plain「皆の衆」を歌う二村会員

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後継者(?)として合馬会員が飛び入り!


最後は二村会員が十八番の「皆の衆」を歌われました。非常に盛り上がり、わたしは「そうだ、この歌につられて、わたしは小倉ロータリーに入会したんだ」ということを思い出しました。すると、なんと熱心に聴いていた合馬会員が自分もマイクを取って飛び入り参戦してきました。思いもかけぬ掟破りの下剋上行動に一同慄然としましたが、どこからか、「『皆の衆』の後継者が現れた!」との声がかかりました。それで、一同なごやかな雰囲気になりました。(笑)

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最後は全員で記念撮影しました

その後、加藤次年度会長が中締めの音頭を取られました。それから、参加者全員が集まって記念撮影をしました。こうやって一同に会してみると、じつに錚々たるメンバーです。今夜は、気の置けない仲間のみなさんと楽しい夜を過ごしました。
小倉ロータリー、最高!

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小倉ロータリー、最高!

 

2019年1月5日 一条真也

新年祝賀会 

一条真也です。
ブログ「新年祝賀式典」で紹介した会社行事の後は、新年祝賀会が松柏園ホテルで行われました。最初に、社長のわたしが挨拶しました。わたしは「平成最後の新年祝賀会となりますが、これからは祝宴です。儀式の後は直会、セレモニーの後はパーティーです。大いに食べて飲んで歌って楽しんで下さい!」と言いました。 

f:id:shins2m:20190104120742j:plain冒頭に挨拶しました

f:id:shins2m:20190104155044j:plainカンパ〜イ!

 

その後、サンレー北九州本部の東常務が勇ましく乾杯の音頭を取って、華やかに祝賀会がスタート。しばらくは料理や飲み物を味わいながらの歓談タイム。日頃はなかなか話せない社員との絶好のコミュニケーションの機会です。わたしも、多くの社員との会話を楽しみました。

f:id:shins2m:20190104121206j:plain新年祝賀会のようす

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新年祝賀会のようす

f:id:shins2m:20190104122215j:plain入社予定者にビールを注ぎました

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自己紹介する入社予定者たち

わたしは、まず、来春の入社予定者のテーブルに向かいました。そして、1人ひとりの名前と顔を確認して、グラスにビールを注ぎました。みんな良い面構えをしているので、本当に楽しみです! その後、わたしはビール瓶を持って各テーブルを回りました。冠婚スタッフ、葬祭スタッフ、本社スタッフ、関連会社スタッフのみなさんの席に行って、いろいろと話をしました。こうやって、多くの社員のみなさんと語り合うと、「本当にわが社は優秀なスタッフに恵まれているなあ」という思いが湧いてきました。みなさんの日々の努力に報いるためにも、今年も社長業にど真剣に取り組みます。

f:id:shins2m:20190104123506j:plain元気に歌う入社予定者たち

f:id:shins2m:20190104123903j:plain大いに盛り上がる営業部門

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「Happiness」のダンスがキュート♡

f:id:shins2m:20190104130230j:plain紫雲閣の美女が歌い、野獣が手拍子♪

 

その後は、各部署の代表者のカラオケ大会で大いに盛り上がりました。トップバッターは、平成31年入社予定者のみなさん。ちょっと控えめに「USA」(DA PUMP)を歌いました。2番手は営業推進部東エリアで、「恋のバカンス」(ザ・ピーナッツ)。3番手は営業推進部西エリアで、「東京見返り美人」(研ナオコ)。4番手は営業推進部西エリアで、「君こそわが命」(水原弘)。5番手は本社若手スタッフで、「Happiness」(嵐)。6番手は冠婚若手スタッフで、「タッチ」(岩崎良美)。7番手は紫雲閣スタッフで、「あなたに」(MONGOL800)。みなさん、お世辞抜きで、非常に歌がお上手でした。

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もう今年からは歌いません!

 

最後は、社長であるわたしの番が来ました。わたしはカラオケが苦手なので固辞したのですが、みなさんが「どうしても社長の歌が聴きたい」と言うので、ステージには上がりましたが、マイクを取って「どうも、わたしはカラオケの人というイメージがあるようです。それでいいのかと年末にかなり悩みました。もう今年からは歌いたくありません。どうも、すみません!」と言ってからペコリとお辞儀をして前方の出口から退場しました。会場は騒然となりました。

f:id:shins2m:20190104130751j:plain黄金の法被をまとって後方から入場!

 

しかし、みなさんの「社長、歌って下さい!」という声や、総合司会の古庄GMの「社長、戻ってきて、歌ってくださ~い!!」という絶叫で、わたしの心は揺れ動きました。そういえば年末に、クリーン30の渡部支配人が「社長の歌には音圧がある」、オラシオンの柿本GMが「社長の歌う姿にはオーラがある」と言ってくれたので、それを信じることにしました。歌う決意をしたわたしは黄金の法被をまとって後方から入場。500人の大観衆にどよめきが起こりました。そして、わたしは昨年末のNHK紅白歌合戦に特別出演した北島三郎の「まつり」を歌いました♪ 

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握手をしながら前口上を述べました

 

ちょっと面倒くさい演出でしたが(苦笑)、「まつり」の イントロ部分で「年がら年じゅう、お祭り騒ぎ!」と叫んでから「初宮祝に七五三、成人式に結婚式、長寿祝に葬儀を経て法事法要・・・人生は祭りの連続でございます。今日はサンレー北九州の平成31年の新年祝賀会ということで、めでたいなあ。祭りだ、祭りだ~!」と言うと、早くも会場が熱狂の坩堝と化しました。
よし、つかみはOK牧場!(笑)

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男は〜ま〜つ〜り〜を〜♪

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握手をしながら歌いました♪

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握手をしながら歌いました♪

 

わたしが「男は〜ま〜つ〜り〜を〜♪」と歌い始めると、大漁旗や巨大団扇を持った男たちが次々に出現。ついには巨大龍まで登場し、会場はカオス状態に!
「祭」と書かれたブルーの法被を着た営業所長たちも登場しました。みんなで歌い、踊り、大いに盛り上がりました。わたしは、会場中を練り歩き、みなさんと握手をしながら歌いました♪

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ステージに駆け上がりました!

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海の男が~風を切る♪

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祭りだ、祭りだ、祭りだ~♪

f:id:shins2m:20190104131135j:plainこれが平成祭り〜だ〜よ〜♪

 

最後の「これが日本の祭り〜だ〜よ〜♪」の歌詞を、紅白のサブちゃんにならって「これが平成祭り〜だ〜よ〜♪」に替えて歌い上げると、興奮が最高潮に達しました。歌い終わって、わたしが「ありがとう〜!」と叫ぶと、巨大クラッカーが鳴らされました。まさに「狂乱のカーニバル」といった感じで、割れんばかりの盛大な拍手が起こり、感激しました。

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アンコールが止みませんでした

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サザンの「勝手にシンドバッド」を歌いました♪

 

その後、アンコールの拍手が鳴り止みませんでした。
わたしは基本的にアンコールは固辞する方針なのですが、あまりにも拍手と「アンコール!」の声が止まないので、仕方なくもう1曲歌うことにしました。曲目は、サブちゃんと同じく紅白に特別出演したサザンオールスターズのデビュー曲「勝手にシンドバッド」です。わたしが「ララララララ~ラララ♪」と歌いだすと、すでに会場の熱気は最高潮に!

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「今、何時?」と会場にマイクを向けました

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狂乱のカーニバル!

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スーパースター営業員さんの名前を呼びました

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こんな会社、他にあるだろうか?

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ララララララ~ラララ♪

f:id:shins2m:20190104131655j:plain新時代、来るなら来いや!

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みんな、ありがとねぇ~!!

もともとノリの良い営業スタッフのみなさんが親の仇のように盛り上げてくれました。途中でわたしは、「ララララララ~ラララ♪ 森さん」「ララララララ~ラララ♪ 清澄さん」など、ステージ上のスーパースター営業員さんたちの名前を叫びながら、腰をクネクネさせて「胸騒ぎの~腰つき~♪」と歌いました♪
「まつり」「勝手にシンドバッド」と続けば、これはもう日本音楽界最強のコラボです。力の限りに歌い上げると、もう最高に盛り上がりました。最後にわたしは、「新時代、来るなら来いや! 冠婚葬祭の灯は絶対に消さんぞ。俺たちはサンレーじゃ、誰でもかかってこんかい!!」と絶叫すると、興奮のあまり失神する人まで出る騒ぎになりました。 

f:id:shins2m:20190104131844j:plainこの豪華景品の数々を見よ!

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大抽選会のようす

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社長賞を選びました

f:id:shins2m:20190104164221j:plain社長賞は、サイクロン式ハンディクリーナー

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会長賞を選びました

f:id:shins2m:20190104164312j:plain会長賞は、24インチのハイビジョンテレビ

 

会場が一体となったところで、恒例の豪華賞品が当たる大抽選会です。賞品が当たるたびに、会場の各所から大きな歓声が巻き起こりました。社長賞はダイソンのサイクロン式ハンディクリーナー、会長賞はHDD内蔵24インチ・ハイビジョンテレビでした。当たった方々は、本当に嬉しそうにしていました。

f:id:shins2m:20190104134703j:plain最後は「末広がりの五本締め」で・・・・・

 

最後は、松田取締役の音頭によるサンレー名物の「末広がりの五本締め」で宴を閉じました。ついに2019年がスタートした実感が湧いてきました。今年も全社一丸となって、目標に向かって突き進みましょう! 

 

2019年1月4日 一条真也

新年祝賀式典

一条真也です。
みなさん、良い正月を過ごされましたか?
3日、わたしはLINEやメールで友人たちと近況を報告し合い、また励まし合い、とても心ゆたかな時間を持つことができました。こういうデジタル・ツールも人間関係を良くする力を持っていますが、何よりも大切なのは生身の人間が実際に集うことです。明けて4日、サンレーグループの新年祝賀式典を行いました。 

f:id:shins2m:20190104100821j:plain新年神事のようす

f:id:shins2m:20190104095826j:plain一同礼

f:id:shins2m:20190104101202j:plain玉串奉奠する佐久間会長

f:id:shins2m:20190104101246j:plainわたしも玉串奉奠しました

 

式典に先立って、松柏園ホテルの顕斎殿で新年神事を行いました。皇産霊神社の瀬津神職によって執り行われた神事には、サンレーグループ佐久間進会長以下、北九州の幹部全員が参加しました。

f:id:shins2m:20190104103105j:plain会長とともに入場しました

 

そして会場を神殿からバンケットに移して、いよいよ新年祝賀式典の開始です。さまざまな部署から総勢500名以上が、会場の松柏園ホテルに参集しました。わたしは、例年通りに佐久間会長とともに入場しました。佐久間会長は83歳となった今年も元気な姿を見せてくれました。いつまでも会長には元気でいていただき、一緒に入場していただきたいと思います。

f:id:shins2m:20190104103137j:plain勇壮なふれ太鼓

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最初は、もちろん一同礼!

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社歌斉唱

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S2M宣言」の唱和

 

まず、北九州紫雲閣の緒方支配人による「ふれ太鼓」で幕を明け、人事課の甲木課長による「開会の辞」に続いて全員で社歌を斉唱し、それから小倉営業所の浦壁所長によって「経営理念」および「S2M宣言」が読み上げられ、全員で唱和しました。 

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「2019年 年頭所感」の会長メッセージ

f:id:shins2m:20190104104207j:plain会長訓示のようす

 

それから、佐久間会長による「会長訓示」です。
参加者全員に配られた「2019年 年頭所感」にも詳しく書かれているように、佐久間会長は「新時代の幕開け、原点に立ち返り更なる発展を」として、「日本社会が国難に瀕し、しかも本当に必要な物事を見失いかけている今だからこそ、わが国の伝統と当社が保ち続けてきた哲学、そしてそれらに根ざした行動が必要とされる時が到来しているといえるでしょう。皆様におかれましてもその自覚と、何よりも誇りを持って、新たなる時代を共に歩んでまいりましょう」と述べました。

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「2019年 年頭所感」の社長メッセージ

f:id:shins2m:20190104110602j:plain訓示の冒頭にみなさんと年始の挨拶をしました

 

そして、いよいよ「社長訓示」です。
わたしは、以下のような話をしました。
あけましておめでとうございます!
輝ける平成31年をみなさんととともに迎えることができて嬉しく思います。おかげさまで、サンレーグループは昨年、過去最高の業績で終わることができました。わたしは2001年に社長に就任しましたが、ようやく18年目にして大きな目標を達成することができ、感無量です。これもひとえに、毎日頑張っていただいているみなさんのおかげだと、心より感謝しています。

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昨年の業績を報告しました


サンレーグループはますます発展します。
今年の元旦も、門司にある皇産霊神社で初詣をしました。そのとき、初日の出も拝みました。見事な朝陽でした。最初は青浜の海にゆっくりと顔を出した真紅の太陽は、姿を見せるやいなや一気に加速して上昇していきました。太陽の光とは、英語でSUNRAYです。見事な初日の出は、今年のサンレー大躍進を予告しているように思いました。

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今年もサンレーは躍進します!

 

さて、今年は平成の最後の年です。
ここにおられるみなさんの人生においても、平成はいろんな出来事があったでしょう。かくいうわたしも平成元年に結婚し、平成5年に長女が生まれ、平成11年に次女が生まれました。そして、平成13年に社長に就任しました。その思い出に溢れる平成があと4ヵ月足らずで終わります。今年の4月30日に今上天皇は退位され、翌5月1日に改元となります。新しい時代の訪れで、あらゆるものが変化することでしょう。今年も多くの方々から年賀状をいただきましたが、文面に「紙の年賀状は今年限りとさせていただきます」というものがたくさんありました。いわゆる「年賀状じまい」です。

f:id:shins2m:20190104153352j:plain新時代の到来で何が起こるか

 

「もう新しい時代が来るのだから、古い習慣は終わりにしよう」という考え方が広まってきています。年賀状の他にも、さまざまな礼儀やビジネスマナーをムダだと感じている人が増えてきているようです。VRエヴァンジェリストのGOROmanさんが書いた電子書籍『マッハ新書 - 礼儀2.0』がネット上で話題となっていますが、それによれば、20代~40代前半の人たちの多くが、礼儀の定義が変わってきていると考えているそうです。古い礼儀は「相手を重んじる。自分の時間を犠牲にし、時間を相手のために使う。直接会う。スーツなど服装をわきまえる」でしたが、新しい礼儀は「相手の時間を奪わないようにする(電話しない、リモートで済むものはリモート)」のだそうです。

f:id:shins2m:20190104111114j:plain礼儀がアップデートする

 

たしかに、礼儀というものはアップデートします。世の中、変えてもいいものと変えてはいけないものとがありますが、窮屈なばかりで意味のない礼儀、いわゆる虚礼などは廃れていくのが当然でしょう。平成が終わって新元号となったとき、それらの虚礼は一気に消え去ります。もちろん、結婚式や葬儀、七五三や成人式などは消えてはならないものです。それらは「こころ」を豊かにする「かたち」であり、それらを守るのが、わたしたち冠婚葬祭互助会の使命です。

f:id:shins2m:20190104153420j:plain互助会はどう変わるか?
 

とはいえ、冠婚葬祭互助会そのものも変わります。結婚式・葬儀以外のそれらの新型サービスを会員のニーズやウオンツをつかんでそれを形にしたとき、互助会は新しい共同体としての姿を浮き彫りにできる。そのように、わたしは信じています。
いま、七五三も成人式も結婚式も、そして葬儀も大きな曲がり角に来ています。現状の冠婚葬祭が日本人のニーズに合っていない部分もあり、またニーズに合わせすぎて初期設定から大きく逸脱し、「縁」や「絆」を強化し、不安定な「こころ」を安定させる儀式としての機能を果たしていない部分もあります。

f:id:shins2m:20190104153440j:plain互助会もアップデートする!

 

いま、儀式文化の初期設定に戻りつつも、アップデートの実現が求められています。「無縁社会」が叫ばれ、生涯非婚に孤独死や無縁死などが問題となる中、冠婚葬祭互助会の持つ社会的使命はますます大きくなります。いまや全国で2000万人を超える互助会員のほとんどは高齢者であり、やはり孤独死をなくすことが互助会の大きなテーマとなっているのです。わが社が行っている「隣人祭り」をはじめとした隣人交流イベント、グリーフケア・サポート、さらには見回りや買い物支援など、そして婚活サポートなども互助会に求められてきます。

f:id:shins2m:20190104153316j:plain新しき時代を迎へて日の本とわれらの社ともに栄えん

 

将来的に、互助会が進むべき姿は、「互助会4.0」です。これは結婚をプロデュースし、孤独死自死をなくす互助会です。この互助会4.0のめざすところは「結婚は最高の平和である」「死は最大の平等である」というわが社の理念の実現です。「結婚をプロデュースする」とは、いわゆる「婚活」のことですが、もともと、夫婦こそは「世界で一番小さな互助会」であると言えます。これらを実現することこそ、わが社の大きなミッションです。相互扶助の心と人生を肯定する冠婚葬祭は永久に不滅です。「新しい時代を高い志で切り拓いてゆきましょう!」と述べてから、わたしは「新しき時代(とき)を迎へて 日の本とわれらの社 ともに栄えん」という道歌を披露し、盛大な拍手の中を降壇しました。

f:id:shins2m:20190104112547j:plain部門別決意表明のようす

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北九州本部長決意表明のようす

 

「社長訓示」の後は、「部門別決意表明」です。営業推進部の玉中取締役、冠婚事業部の山下執行役員、紫雲閣事業部の青木部長、業務管理部の松田取締役、企画開発部の石田執行役員経営管理部の槇ゼネラルマネージャー、財務部の久保田部長、総務部の國行部長、株式会社ハートピアの古庄ゼネラルマネージャー、株式会社クリーンサンジュウの渡部支配人、株式会社オラシオンの柿本ゼネラルマネージャーの計11人がそれぞれの今年の決意を表明しました。最後は、「北九州本部長決意表明」として、東常務がサンレー北九州全体の今年の決意を力強く表明しました。

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新成人へ記念品が贈られました

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入社予定者の紹介

f:id:shins2m:20190104113632j:plain和のこえ」で締めました               

 

それから、佐久間会長から新成人へのお祝いの品が渡された後、今春に入社予定のみなさんを紹介しました。もうすぐ新社会人となる若者たちの顔は緊張しながらも、キラキラと輝いていました。最後は、全員で手をつないでの「和のこえ」を玉中部長が音頭を取り、新年祝賀式典がめでたく終了。「和のこえ」で全員の心が1つになりました。その後、一同礼をしてから、わたしは佐久間会長とともに退場しました。

f:id:shins2m:20190104113730j:plain最後は、もちろん一同礼!

f:id:shins2m:20190104113746j:plain会長とともに退場しました

 

2019年1月4日 一条真也